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ファミリープランプラン
・肉を食べた。
・僕は肉を食べた。しかし、何の肉か分からない。たぶん形的に(形的に!?)色的に(色的に!?)牛肉だとは思うけれど、確信もない。コリコリした食感だった。
・僕は世界を大雑把にしか捉えられていない。なので地元の地図を頭で描けないし、出発したはずが帰宅している。なのでどの回転寿司屋が好き? という話題にもついていけない。マグロをマグロという分類でしか捉えられず、情報を店ごとに細分化できない。ゆえにびっくらぽんがあるくら寿司を推すしかない。なので肉の味をどう表現するのか分からない。タレではないとしか言えない。
・あの肉、誰かが楽しみにしていたものだったらどうしよう。他人の感情がどのくらいの大きさかは分からないけど、がっかり感だけは想像できる。ボコにされたらどうしよう。食べ物の恨みは恐ろしいのだと色んな「ギャグ回」で学んでいる。
・一旦家族内パワーバランスを見て、それから冷静に対処しよう。
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僕以外の家族
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うさぎ 僕
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・良かった、うさぎと同じように愛されている……。これなら安心ですね。
・さらに範囲を広げてみます。
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僕以外の家族
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うさぎ 僕
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シロアリ
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・あっ! シロアリだ! シロアリが家の下に巣くってる!
・でもシロアリよりは上なようで、安心しました。
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僕以外の家族
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うさぎ 僕
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シロアリ ←謎の男
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・え!? 僕の家の下に誰か来た! 謎の男って一体……?
・ベガのサイコクラッシャー(←タメ→+P)でした。
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僕以外の家族
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うさぎ 僕
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・シロアリも駆除されたようで良かったです。シロアリに家を壊されたら悲しいですから、ね。
・グラグラ……。グラグラ……。
・えっ!? 家が揺れてる!?
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僕以外の家族
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うさぎ 僕
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・うわあああああああああああ!
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うさぎ
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僕以外の家族
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僕
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・いててて……。あっ! 家が倒壊してパワーバランスも崩れた! ベガに家を壊されてしまうとは……。トホホ~。
「……さぎ。――れは……さぎ」
・声が聞こえる。誰だっ!
「俺はうさぎのテン。貴様に10歳くらいで死ぬだろうという理由でテンと名付けられた哀れなうさぎ」
・テンちゃん……。
「よくも俺をペット扱いしてくれたな。人間」
・テンちゃん……!
「にんじんの如く嚙み殺してくれる!」
・テンちゃん……!?
「……ふぅ」
・テンちゃん……?
「……うーん。なんかやる気でないんだよね。今のも怒ったふりですわ」
・テンちゃん?
「去勢されてからずっとやる気でないんですわ」
・テンちゃん……。
・なにこれ。
・ハイスコアガール、読了……。
・最終巻でやっと気づいたことなのですが、キャラクターの心が揺れていたり弱っていたりするときのフキダシが人魂みたいな形のふよふよフキダシになっている。声の震えや弱さを形で表すの、すげ~。
・フキダシの表現は大声のトゲトゲしたやつと思考を表すほわんほわんだけだと思っていたけど、もっと柔軟なのかな。漫画が広がった感じがする。
・ハイスコアガールではハルオが大野に追いつくために勉強やゲームを努力する。そのひたむきな姿がとてもカッコイイんですね。ハルオの高校受験時のあの感じ、あこがれる。
・でもよぉ~、僕には大野さんみてぇな人いねぇからよぉ~頑張れぬぇ~よぉ。と言う自分もいますが、単純なので普通に背中を押されたりする。単純で良かったぁ~! きゃほーい!
・大野との最終戦の時のハルオ、ゆうやみ特攻隊みたいだったな。
・大野、最後まで1回も喋って無くない!? モガーと鳴いているだけで。それでも好きになるんだからすごいぜ。ビジュアルの力なのかな。それとはまた別のところにも魅力があって、僕にとってはそこが大切な気がするけど、それが何か分からないな。こういうとき、自分の中のもやもやを解決できるくらい頭良くなりて~。せめて解決法を知りて~。
・帰り道の煙草の匂いが鼻に残っている。前のバイクから香ってきた、ケンタッキーのビスケットみたいな匂い。
「回りだしたあの子と僕が被害者面でどっかをまた練り歩けたらな」
僕の架空である無象ちゃんはVaundyの踊り子をずっと歌っています。