makuuvaunu
「電車に乗ったよ」、そう送った後、ホストマザーから帰ってきたのは「冒険の始まりだね」というメッセージでした。この旅をすると決めた時、私はホストマザーにいいました。
「この度は私にとって冒険なの」
そのことを覚えていてくれたんだな、と嬉しくなりました。
人生初の寝台列車、一つのお部屋に二段ベッドが一つ。誰かと相部屋だったらどうしようと緊張していましたが、私一人でした。金額的にも、多分一人だろうなと思ってはいたものの、確信が持てなかったので、ちょっとホッとしました。
小さなお部屋です、とても静かです。一人の時間はどこにいてもあるけれど、今この時間は少し特別。寝台列車に乗って既に4時間が経過しているのですが……特に何もしていないのに、時間が経つのが早いこと。何も考えない、ということができている気がします、頭も空っぽで、今、とても気持ちが軽い。普段が窮屈なわけではないし、ストレスがあるわけでもないけれど、こういう時間、全てのものと距離をとって一人になる時間って、私には必要なんだな、と思いました。
寝台列車の窓からは星が見えます、駅に近づけば街明かりが、ポツポツと。車窓を永遠に眺めていたい。寝るのが勿体無い気分です。
電車に乗る前、この電車が正しいのか不安になって、近くにいたおじさまにチケットを見せながら拙いフィンランド語で「この電車であってる?」と尋ねると、「合ってるよ、良い旅を」と微笑んでくれました。とても嬉しかった。
食堂車、カルボナーラを食べた後に「美味しかったよ」と言ったら「ありがとう、おやすみ」とお姉さんが言ってくれたこと、なんかホッとした。フィンランドの人はシャイだというけれど、一言言葉を交わせば、とてもたくさん話してくれる、笑顔を返してくれる人も多いように感じています。
本当はまだ起きていたいけれど、今日はもう寝ます。フィンランドは間も無く夜中の0時。寝台列車のことは旅が終わったら、写真も添えてもう少し詳しく書きたいと思います。
それでは、また明日。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?