「マスターアルゴリズム」はビジネスマン必読だと思う、という話
先月、
『マスターアルゴリズム 世界を再構築する「究極の機械学習」』
の日本語訳が発売された。
この本は、ややこしい数式やプログラムのソースコードが出てこない読み物であり、機械学習の全体像を直感的かつ正確に理解するためのガイドであり、アルゴリズムの主要な5つの流派の紹介と、その大統一の可能性について論じた本でもある。
サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」あたりが大好きな人は、ちょっと頑張って読んでみると、世の中の見え方がガラッと変わるかもしれない。
AIって言うけどさ、条件分岐と結局どう違うのさ、みたいなことを思っている人、答えがこの本で見つかるのでは。
原書は5年前の発売なので、最新の発展的話題には追いついていない部分もあるのだろうが、この本に書いてあるようなコア部分の理解は普遍的な価値を持つだろう。
今時、
・ちょっとPython覚えてちょっとColaboratoryでsklearn呼んだら10行でこの本に出てくるようなモデルで機械学習できちゃったり
・プログラムレスの機械学習プラットフォームがいっぱい出てきたり
・あんなこともこんなこともAIで出来ちゃいますよ的な話題たくさん
になってきて、
どうやら普通の人も
「AI的なものを日常に取り込む考え方の根っこのところ」
ってやつを常識として持っとかないと、
生活や人生の判断においてブラックボックス部分がどんどん増えていっちゃいそうな予感がしないでもないご時世が到来している。
自動運転なんかね、事故ったときにどっちを殺すかとか判定すんのよ。
この本では、枠組みの説明のためにとっつきの良い事例をふんだんに盛り込んでいて、最初の方でオバマ大統領のAI選挙戦略とか、NetflixのAIレコメンドについても触れられている。後半では、どうやって最適解を導いてるのか、の主要なやり口5種についての直感的かつ踏み込んだ解説があって、教師なし学習もちゃんと出てくる。
読んで損なし!ちょっと高いけど。
今後の人生で世界の見方が変わるためのコストですよ。
最後に最近の面白そうなネット記事を列挙しとこうかな。
日経記事 Netflixの屋台骨「AIレコメンド」技術最前線
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カルビーのポテチを売上1.3倍にしたAIの正体
動画クリエイター向けAI作曲サービスSOUNDRAW
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ではでは。