【落語】7.22 藝の系譜とその未来
営業ベタなふたりによる落語会。
内容的にもっと入って欲しい…はい、課題を乗り越えて、また次回。えぇ、次回もやります。
今回は師匠・三遊亭歌司を迎えて。
狸札/三遊亭二之吉
端正で好感がもてる高座。
『狸札』はわたしも前座時分覚えましたが、この噺、三木助の弟子の時に正朝師につけていただき、破門、三木助の死を経て、歌司の弟子になってからあげていただいた、不思議な経緯を経た噺。
鰻の幇間/三遊亭 司
師匠歌司から。やっぱり難しい。聴いてても難しくて、演ってもやはり難しい。台詞が難しいとかじゃないのね。降りてから師匠に助言を求める。うんうん、なるほど、と。
火焔太鼓/三遊亭歌司
歌司の弟子になったのは、師匠が五十五の頃。いやぁ、なにしろ、その当時はバリバリでしたから、いまは枯れゆく藝と言いますか。弟子としては、傍でその生き態を、心に、眼に、刻んでいくだけです。
鼎談/司 たけ平 ゲスト三遊亭歌司
時間が短かったー、で、歌司のはなしは制御不能。制しようというほうがおこがましいわけで、主語がない、唐突なはなしに補足を入れて、時間を気にするのが精一杯。結果、藤田まことはいいひとです。
徂徠豆腐/林家たけ平
だいたいこの型。ひとむかし前までは、落語家では歌司ぐらいしかかけていませんでした。荻生徂徠の出世譚で、別名『出世豆腐』。たけ平は、スマートな見た目に反して、典型的な足立区の下町おじさんなので、豆腐屋夫婦のスピーディーなやりとりの勢いがいい。確か、去年どこかで演っちゃったんだよなぁ。でも、今年の冬も深川か田園調布でかけようかな。
師弟の対談、鼎談はなかなか難しいですね。でも、まだまだおはなしをお伺いしたい先輩方は沢山いらっしゃいますし、やはり、残しておきたいはなしもありますから。この形式は貴重かな、と。一番得るものがあるのは、司とたけ平だと思います。
ご来場、ありがとうございました。