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【落語】べ瓶のこと

   とても器用な藝人ひとだと思う。
   笑福亭べ瓶のことだ。

   そつなくこなす、と言ったら、器用貧乏のようだけれど、それだけにおさまらないのは、同時に努力家なのだろう。と、これは、ちと、褒め過ぎか。

   しかし、自分語りも、他人ひとの話を引き出すのも、滅法上手い。やはり器用で、あたまがまわり過ぎるきらいもある。

   なんて、言えるほどのつきあいなのか、そうでないのか、つきあいは長くなったが、一年に一二度顔を合わせる程度。出会いは、2009年12月の東西落語家コンペティションに遡る。

   そんな話を、べ瓶カレに呼んでもらい、梶原いろは亭で思いつくまま喋ってきた。正確に言えば、思いつくまま喋るべ瓶に、思いつくまま返してただけ。とにかく、スピーディーで、尚且つ、エネルギッシュ。まぁ、スピーディーでエネルギッシュでないヤツぁいないか。

   アタマをついていかなきゃいけないし、そして、喋らなきゃならないので、落語『金明竹』の使いの者ではないけれど、大袈裟でなく、アゴがガクガク。アタマがボォー、で。正味75分だったけど、わたしが回すなら、90分はかかったと思う。

   帰りの京浜東北線でも、東京駅までカレは喋り倒して、大阪へと飛んで行った。

   カレとは酒席以外で、あれやこれやと話しをしたのははじめてだったけど、比較的…というか、まんま、いつものふたりだったと思う。カレとああやって話をするのは、これぐらいインターバルがあって、ちょうどいい、か。

演芸にタネ 笑福亭べ瓶トークライブ
https://ai-engei.peatix.com/

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三遊亭 司
書くことは、落語を演るのと同じように好きです。 高座ではおなししないようなおはなしを、したいとおもいます。もし、よろしければ、よろしくお願いします。 2000円以上サポートいただいた方には、ささやかながら、手ぬぐいをお礼にお送りいたします。ご住所を教えていただければと思います。