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カーペットの洗浄方式を比較しよう #2

前回の記事で使用した作業方法の詳細を書き出してみたいと思います
前回の記事はこちら

比較に使用した洗浄方式は3つ
・HWE(ホットウォーターエクストラクション)
・セミドライ(アルカリ電解水)
・ドライピッカー

HWE方式

カーペット洗浄の世界標準がこれです
IICRC(清掃、復元、検査方法の標準化及び認定を行う国際団体)にてS100という規格で標準化もされてます
詳しく知りたい人はそちらを参照してください

作業手順
・プレバキューム
日常のバキューム作業が十分に行われてるならこの項目は飛ばしてしまってもいいんですけどね、残念ながらそういう現場は見たことがないですね……
最低でもアップライトバキューム、できればパイルリフター(アップライトバキュームの大型のやつ)を使用して除塵しましょう

・洗剤散布
洗剤を撒きます…撒くんです
1㎡あたり200mlを目安に撒きましょう
使用する洗剤はこちらを目安に選ぶのがおすすめです

・撹拌
洗剤が繊維全体に行き渡るように撹拌します
専用のシリンダーブラシを使いたいところですがなければポリッシャーでも……いや、ポリッシャー重いし横方向の力が強いのであまり使いたくないですね。

・エクストラクション
エクストラクターを使用して汚水の回収とリンスを行います
エクストラクターやリンサーを使用する際はドライパスと呼ばれる水を吐出せずに吸引する作業を忘れないようにしましょう

・乾燥
乾燥させます
送風機も除湿機も使えるものは全部使ってなるべく早い乾燥を心がけます
音頭、湿度、空気の入れ替えが重要です

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作業結果はこんな感じ

セミドライ方式(アルカリ電解水)

日本でカーペット洗浄と言われて思い浮かぶのがこの方式の人が結構多いと思います(アルカリ電解水ではなくちゃんと洗剤を使ってるところもある)
JBMA(日本ビルメンテナンス協会)が行うビルクリーニング技能士の試験内容もこちらの方式ですね、どうしてこの方式を採用してるのかはわかりませんが……

作業手順
・プレバキューム
これさっきも書きましたね、何度も言いますがこれが一番大事です

・洗剤散布
本来セミドライ方式ではクリスタル剤と呼ばれる乾燥時に結晶化する洗剤を使用するのですが、どういう訳かアルカリ電解水を使用するところがあるんですね、私も以前イ○ンモールでやらされたことがあります
そもそも繊維製品に強アルカリの洗浄剤を使用してはいけないです、タンパク質ベースのウール(羊毛)はpH8以下、化学繊維でもpH10以下であることが求められます
なんでアルカリ電解水なんか使用するようになっちゃったんですかね?

・撹拌
セミドライ方式ではリンス作業がないため繊維製のパッドを使用して洗剤の撹拌と拭き取りを同時に行います、セミドライなんて名称がついてますけど要するに拭き掃除です

・乾燥
乾燥させます、これも先程と一緒ですね。
本来クリスタル剤を使用した際は汚れと一緒になって結晶化した洗剤を乾燥後にバキュームで回収する作業があるのですが、アルカリ電解水を使うとそれもできないんですよね……

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作業結果はこんな感じ、水拭きしてるだけですもんきれいになんかなりませんって

ドライピッカー方式

作業手順
公式のカタログを見るのが一番早いですね

ざっくり説明すると散布して乾燥させてバキュームをかけるときれいになるよ!今までの洗浄はダメ!これからはドライピッカーの時代!
みたいなことが書いてあります、このカタログに対して突っ込みたいことは山ほどあるのでその話は次回やります

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↑ドライピッカー散布→乾燥→バキューム250往復(大体一年分)作業終了後の画像になります。本来ならアップライトバキュームを使用するのですが、東○も三○もアップライトバキュームを使用しない方向でなんとかしようとしているので、この実験に関してはポッド型バキューム(真空掃除機)を使用しています

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↑ちなみにアップライトバキュームをかけるとこんな感じ……これをきれいと言うのはやっぱり無理があると思います

まとめ

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今回実験した作業方法を時間軸を含めてみるとこんな感じ
HWEもセミドライも乾燥含めて翌日には結果が出る作業方法なんですよね
セミドライは作業後のバキューム必須ですが、毎日のバキューム作業と合わせてしまってもいいので、ここでは翌日には作業完了ということにしておきます
……いやほんとドライピッカーどういう営業仕掛けて導入してるんでしょうね?結果が出ない上に時間がかかる……なんなんだこれ?

管理方法全般が知りたい人はここのページを見てください、日本語はないけど最近の自動翻訳は優秀なのでなんとかなります

CRIの説明をしてなかったですね、アメリカにあるカーペットと資機材メーカーからなる工業組合です
カーペット管理に必要な資料はほとんど全部ここにあります、資料と実験結果の充実具合が凄まじいのでぜひ一度見てほしいです

結局、ちゃんと作業する以外に結果を出す方法はないという話でした。

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