親が倒れて無力な自分、情けない
転職し慣れない職場で踏ん張ってる最中、1通の手紙が舞い込んだ。
年老いた母親からの手紙だった。
何だ?手紙?電話で事足りるのではないかと思った。
あらたまって手紙で書き記すことなどあるのか不安だけがおしよせた。
なんで謝罪?
冒頭 いきなり、謝罪だ。
「ごめんさない、破産しました。」
「お金がない助けてほしいと」
わたしに残す遺産や財産は無くなったという内容だ。破産しました、許してくださいと書き綴られた。
何でも、仕事の都合で遠くに住んでる父親が脳梗塞で緊急入院し、膀胱がんのステージ4の手術,麻痺が残る障害をもったとのこと。緊急で手術して高額医療費の請求、仕事が出来ない状態になっており、住宅ローンの残債も何年もとどこおってるとのこと。
突然の破産近況報告だけにとどまらず、膀胱がんのステージ4,後遺障害をもつ身体になったことを告げられた。身体の心配が先にきた。まずは生きてるが長くはない事実を知った方がショックだった。
私は空き家になってた実家に住んでおり、今住んでる自宅が競売に掛けられ抵当に入って売却されたらしいのだ。
そう、私は遺産どころか、今住んでる住居を追い出されるのだ。
それを許してほしいとのことだった。
なんで親は謝罪してるのだろうか。
充分な親の援助をしてくれてるだろうに。
破産しても子供たちに負債がいかないように実家を売却する選択をしたのだ。
親に感謝しかない。
親子横行ができずに生きてる自分が情けなかった。
本来なら高額な医療費を払ってあげたかった。生きるために医療費を負担してあげたかったが、私は人生やり直し中の身である。貯金はすべて底をついてしまってる。
残念ながら、転職したばかりで貯金なんてはるか昔に使い切ってる中年おっさんにはまたまた災難がふりかかってきた感じがした。
破産は私自身が一度経験してるので破産から立ち上がるのは容易ではない。
親までも破産するとは思わなかった。一族の資産は完全に無くなった。
これからの父親は闘病生活と老人介護が必要になるので莫大な資金がかかる、その資金を捻出しなければならないのだ。実家を二束三文で売払、残りの闘病生活資金と老後の資金にあてるそうだ。
人生計画を軌道修正を何度すればいいの…
私は順調な人生を泳げず奈落の底に沈んだ状態を低空飛行したままだ、実家の仮住まいをいいことに貯金もせずにきたツケを払う時がきたのでした。私の子供たちへの養育費が払えるかどうか、計画を練り直す必要がありそうだ。いい年したおっさんがお金の心配するはめになった。
中年になって自己資産マイナスからさらに深い負債の人生に舵を切ったようです。
権利の行使
親の資産は親が自由に使う権利がある。
おやのスネはかじってないが、私は親の資産をアテにした人生計画を立てたのが悪い。人生プランが脆くもく連れ去った。
親が築いた財産は親が自由に使う権利があるのだ。
子供だからという理由で相続させる必要などないのだ。
幸いにも私と父親は不仲であり、いがみ合ってる。
これでいいのだ。
生きてるうちに関係修復など無理に決まってる。
病気の父親にかける言葉は
「余生をお大事にしてください」
これぐらいしか思いつかない。
ただ、治療費は出してあげたかったが、自分が困窮してる状態では施しができない自分が情けなかった。
まとめ
親が元気なうちに親孝行したかったものです。
ナンクルナイサーって言いたいがやはり人生は山あり谷ありで、谷ばかりが襲いかかる。一つクリアしたら次の谷がとめどなく襲ってくる。