就職すれば、徐々に仕事の意義を見失うという現実
ロスジェネ世代、氷河期世代、中心にZ世代含めた全世代に届ける、世相音声動画を見つけました。
日本の諸問題を言語化していますので、息苦しい生き方や苦しんでる人、現在引きこもりの方、仕事がいまいち波にのれていない方、50代定年前の前後のモヤモヤした気持ち、社会を彷徨い微睡みな生活しているモヤモヤしてる方への処方箋動画です。
ぜひ、視聴してスッキリしてみましょう。
冒頭文
多くの人が仕事をするにあたって、収入を得るための手段としての、仕事を否定する人はいないと考えられます。 しかし、働くことの意味は、それだけではありません。 働くことを通じ、人は有形無形問わず、様々なものを得ているのもまた事実です。
多くの人が、仕事に対する希望に満ち溢れていた20代から、人は徐々に仕事に対して、積極的に意義を見い出さなくなっていきます。 そして、落ち込みの谷が、最も深いのが50代前半です。 定年が迫り、役職定年を迎える頃、これからの職業人生において、何を目標にしていけばいいのか、迷う経験をする人は少なくありません。
動画
文字起こし
就職すれば徐々に仕事の意義を見失うという現実とは何を求めて仕事に向かうかは、その大前提として多くの人が仕事をするにあたって欲するのは経済的安定です。
一部の資産家を除いて、収入を得るための手段としての仕事を否定する人はいないと考えられます。
しかし働くことの意味はそれだけではありません。
働くことを通じ人は有形無形問わず様々なものを得ているのもまた事実です。
仕事に対する価値観を体系的にまとめたのが心理学者のドナルド・E・スーパーです。彼は職業価値はワークバリュー、経済的な安定を得ることだけではなく自分の能力が活用できること人の役に立てることなどの尺度にまとめています。
仕事に対して抱く価値観は職業選択のみならず仕事以外の生活面における様々な役割にも影響を及ぼします。シニアの就労実態調査では、働く上で大切にしている考え方をスーパーの尺度を元に計29の価値観としてまとめています。
同調査ではこの29の価値観それぞれについて重要と思うかそうでないかを5つの選択肢から選んでもらう方法で訪ねておりそのデータをもとに因子分析を行っています。
因子分析の結果によると、現代の日本人が働く上で感じる価値観は大きく
次の三つに分類できるようです。
他者への貢献、生活との調和、仕事からの体験、能力の発揮、体を動かすこと、高い収入や栄誉、これらの要素が働く上でのモチベーションになっています。
年齢を経るごとにその価値観がどのように変わっていくのかについて
各因子特定の推移を年齢別に表したものを見ると20代は仕事に多くの価値を見出す年代です。
20代の因子特定の得点が最も高いのは高い収入や栄誉となっています。
若い頃にこうした目標を持つことは意欲高く仕事をする上で大切なことでありそれが職場に良い競争を生み出し、結果として組織のパフォーマンスも高まっていきます。
若手社員が高い収入や栄養に価値を感じて、互いに切磋琢磨することには大きな意味があると言えます。
さらに仕事からの体験や能力の発揮も得点が高いです。
新しい仕事に楽しさを見出し、仕事能力の向上を実感することができる年代が20代です。
しかし年を経るにつれ仕事を通じて感じる価値は減っていきます。
30代になると多くの因子が急激に下がり、仕事に対して緩やかに価値を感じなくなっていくのです。
人数自体は減少していきますが会社で地位を上げ収入を高めることに希望を見出す人は30代や40代の時点でも尚、一定数
存在しています。
ただしそれ以外の要素は、だんだんと重要だと感じなくなってくるのです。
つまり仕事が出世競争に勝つための手段になっていくのです。
生活との調和は引き続き重要な価値となっていますが、これは家庭を持って子供ができ仕事を通じて家族の生活を豊かにすることを求める人が増える
ということでしょう。
多くの人が仕事に対する希望に満ち溢れていた20代から人は徐々に仕事に対して積極的に意義を見出せなくなっていきます。
そして落ち込みの谷が最も深いのが50代前半です。この年齢になるとこれまで価値の源泉であった高い収入や栄誉の因子得点もマイナスとなり自分がなぜ今の仕事をしているのがその価値を見失ってしまいます。
定年が迫り役職定年を迎える頃これからの職業人生において、何を目標にして行けばいいのか迷う経験をする人は少なくありません。
そうした現実がデータから伺えるのです。
しかし仕事に関して最も思い悩む年齢が50代前半だということは
つまり仕事に対して新しい価値を見出す転機もその年代にあるということも
また事実です。
仕事に対してどの程度の価値を見出しているかのデータを50代以降
高い収入や栄誉を除いたすべての要素が70代後半に向けて価値を増していく様子が見て取れます。
そして仕事に対する受け止めについて70代の就業者は若い頃以上に肯定的な見方をしていることも分かります。
仕事に何を求めるかという観点で見た時、50代は大きな転機になる年齢なのです。
人が仕事に対して意義を感じるかどうかは50代をどう底にしたU字カーブを描きます。
社会人になって以降、長い職業人生で失ってしまった仕事に対する意義は
50代を境にして以後長い時間をかけて再生して行くのです。
あくまでこれは一生働くか社会的に何かと繋がっている人に限ります。
定年以降に満たされる就労感は20代の就労感と大きく異なっていることにも注目です。高齢になるほど高まる価値観としては他者への貢献、体を動かすことなどがありますがこれはいづれも20代では重視されない価値観です。
つまり、より正確に言えば多くの人にとって仕事の価値観は単に回復するだけではありません、定年後の新しい仕事や生活の中にこれまでになかった価値を見出していくというプロセスを辿るのです。