「狭い・ニッチな市場」でどう事業の活路を開くか!?
『隘(あい)なる形には、我先に之に居らば、必ず之を盈(み)たしてもって敵を待て。若し敵先に之に居り、盈(み)つれば而ち従うこと勿れ。盈(み)たざれば而ち之に従え。』(「孫兵の兵法」地形篇)
通解はこちらです。
「狭い地形」は大軍にとっては不利になり得る
「狭い地形」だと大軍の良さを活かすことができない。
つまり、刀・剣を振りかざす戦いだと、自軍と敵軍がぶつかる面の部隊しか戦闘に加わることとができない。それだけでなく、後ろから来る自軍からの圧力に圧迫死する者が出て来る。
更に、大軍であればあるほど、食糧問題もついて回り、市場が小さければ必要な食糧を確保が難しいでしょう。
「狭い地形」という地形の特徴を活かした陣形を引き、準備をして敵軍に備えよ。逆に敵軍がそのような準備をしているのであれば敵軍に攻めてはならない、という訳た。
これは「孫子の兵法」では一貫した姿勢だと思う。
「市場規模」に応じた「需要と供給のバランス」がある
今、この記事を北海道・岩内町で書いています。岩内町は現在11,981人の方が住んでいます。
当然、日常生活に必要なものは、この人口を基準に決まっています。
お米や肉や魚が、ある年には3倍も4倍も売れることはないはずです。ほぼ毎年ゆるやかな変動はあるかもしれませんが、ほぼ同じ売上高になっているはず。←筆者はこの売上高を実際に調べていないので「はずです」と表現になっている。
この需要と供給のバランスは、日常生活で必要なものを買う場所は、だいたい決まっている、という行動となっている現われているはずです。これを「密集」していると考えてみて下さい。
そこに、岩内町の市場に新たに参入をすることは、札幌に参入するより難易度が高いことは、簡単に想像することができます。
同じ「市場」であっても異なる面がある
確かに、既に日常生活の行動として購買先が決まっている場合は、攻めることは難しいと思いますが、逆に、普段の日常生活にない潜在的なニーズに対しては、攻略できる可能性がある。
このことを孫子は、『盈(み)つれば而ち従うこと勿れ。盈(み)たざれば而ち之に従え。』と言っているのです。
ま と め
自社の強みを活かせる事業がしっかりある場合は、狭い市場であったとしても参入していける可能性がありますが、その可能性を追求すべきかどうかは、自社にとって別の要素によります。
そのことを検討した上、新たな市場へ参入をしてみて下さい。
《孫子の兵法 一覧》
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