状況に応じた判断基準を持ちましょう!?
『塗(道路)に由らざる所有り。軍に撃たざる所有り。城に攻めざる所有り。地に争わざる所有り。君命に受けざる所有り。』
塗に由らざる所有り
直訳は「道路にも、通ってはならない道路がある。」となりますが、『(市場におけるリーダーシップを握る、又は狙う為には)選択してはならないことがある。』
逆に、『選択すべきこと』とは何か?
それは、現代ビジネスにおいては、『事業の成功させるためには、三つの保証済みのアプローチがある。(「創造する経営者」どらっっかー著)』に数に限りがある自社の資源を「最大の成果」「最大の機会」に集中させることです。
軍に撃たざる所有り
直訳は「敵の中にも、撃ってはならない敵軍がある」。
『共同して何かをする訳でもないけど、敵対する会社・人でもないのに、存在を考慮せずに、自社の行動によって敵対せざるを得ないことはしてはならない。』(敢えて、敵にしなくても良い会社・人を敵にしてはならない)
自社が、衢地(くち:多くの諸侯の利害関係が集中している場所)において「市場で展開」しているなら尚更、他社製品・技術を利用することで、自社単体では出来ない市場を狙えることもあり、更にそのような市場内において、リーダーシップの地位を築くことで大きな利益を得ることも可能となります。
城に攻めざる所有り
直訳は「城には、攻めてはならない城がある」。
『(市場におけるリーダーシップを握る、又は狙う為に)大企業であれ、小企業であっても、市場シェアを判断基準とするあまりに、手を出してはならない製品・サービスに手を出してはならない。』
地に争わざる所有り
直訳は「土地には、争ってはならない土地がある」。
これは先の「城に攻めざる所有り」と同様と考えて良いのではと思う。
君命に受けざる所有り
直訳は「主君からの命令であったとしても、受けてはならない命令がある」。
この一節の説明に関しては、「孫子の兵法」に関する他の書物に譲りたいと思います。
ただ私の場合、自分の上司もいない立場なので、自分にとってどうかと考えてみました。
私の場合、「顧客からの依頼」が「君命」に近いのかなっと思います。
譬え「顧客からの依頼」であったとしても、受けてはならない依頼がやはりあるからです。
まとめ
上記5つの状況だけに固執せずに、「自社が目指すべきビジョン」を実現させる為にはどのような判断・選択・行動等をすべきかと深めていくことが、この『五利』に通じると思います。