みつばちに対する想い
今年は全体的にみると、日本みつばちにとっては厳しい年にも感じました。
場所のせいなのかどうかは分かりませんが、実は今年常滑の自宅の畑に移動した3群は6月から9月にかけて全て崩壊。
今年で8年目ですが夏から秋にかけてダメになるのははじめての経験です。
「逃去して自然に合同する」の繰り返しで結果的に居なくなりました。
たまたま3群とも女王蜂の産卵能力が低かったのかもしれないし、ネオニコチノイド系農薬の影響なのかもしれないし、原因は明確にはわからないです。
自宅の群は無くなりましたが、友人宅に行った群は元気だし、今まで分蜂して誰かの元に行った群は地域で増えてるのでそれで良いんじゃないかと思ってます。
分蜂群の捕獲に関しても、まだまだ「俺のみつばちの分蜂群を採った、採られた」「お前のやり方は間違ってる」「師匠の言う通りにやったらダメになった」などのトラブルも実際に聞くことが多いです。
所有することが目的なのか?
住まいを提供してあげてことが目的なのか?
によっても見方は全く変わると思います。
日本みつばちを護る究極の答えは「飼わない」ことなのですが、私たちが森林を伐採したり、過去の国策により広葉樹を人工林に作り替えたり、農薬、電磁波、放射能、化学物質、co2などなど
みつばちが野生で生きられない環境を作ってるため、何もしなければ減っていくだけだと思います。
弱小群にスムシが増えて崩壊したり、オオスズメバチが来たことやそれ以外が原因で逃去することは自然界の日本みつばちの巣にも起きてること。
アカリンダニ対策に関しても、どこまで人が介入して良いレベルなのか?毎年考えさせられます。
ほとんどの人が「良い悪い」のジャッジや養蜂のスタイルについての線引きをしたがるけど、実は明確な答えはないのだと思います。
僕が「〇〇の会」を作りたくない理由の一つでもあります。
医療に対する考え方や、子育てに対する考え方とも共通することのように、まずはその人が日本みつばちとどういった付き合い方をしたいか?だと思ってます。
最近は「〇〇群飼ってます」という報告に関してもあまり意味のないものだと思っていて、地域全体でみつばちが増える環境が整っていくことが大切だと思うし、それは海や山や未来をまもっていくことにも繋がってることだとも思います。
今年も数日前に日本みつばち巣箱ワークショップを終えたばかりですが、2014年から始めた巣箱作りワークショップで作った巣箱の数は大まかに数えて200以上の巣箱を作りました。
その中の1割から2割くらいの方は入居され、参加された方の中でも巣箱作りのワークショップを主催する方も出てきたり、誰かが誰かのみつばちを捕獲したり、してもらったりすることを考えると地域で増やしていくことには貢献出来てるかなと思ってます。
日本みつばちを飼うとスムシ、スズメバチ、ダニの問題と向き合うことになってくるのですが、どこまで人が介入すべきなのか?
いつも答えのない答えに悩みます。
みつばちだけが大事と考えるのも、クジラやイルカだけが大事と考える環境保護団体みたいにも思えることがあります。
みつばちだけでなく、他のハナバチも大事だし、アシナガバチやスズメバチも大事。
もっと広い視点で見れば昆虫も大事だし、地球に住む全ての動植物が大事。
野生の日本みつばちをまもる(護る、守る)のであれば、環境問題を含む私たちの生活と繋がってることも考えないといけない。
「みつばちも授かり物ではなく、預かり物」であるという意識で飼う人を増やしたいといつも思いながら、行動することを心がけています。
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