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気管支拡張症はこんな病気
気管支拡張症はこんな病気
遺伝と環境による要因が影響して発症します。気管支粘膜が過敏なことにより、アレルギー性炎症、気道収縮が起こります。
気管支粘膜が反応する要因は、
・ウイルス(ライノウイルス、RSウイルス)、マイコプラズマ、クラミジアなどの感染・冷たい・乾燥した空気・アレルゲン(ホコリ、ダニ、カビ、ペットなど) ・煙(タバコ、空気汚染など)・精神的なストレス
などがあります。
症状は、せき、痰、喘鳴(息をするとゼーゼーと鳴る)、呼吸困難になるほどの発作を繰り返すというものです。発作が治まると、一見治ったように見えますが、実は気管支粘膜ではアレルギー炎症がくすぶっているので、治療を打ち切るかどうかは慎重に判断してもらいましょう。治療を打ち切るかどうかの目安は、ランニングをしてもせきや喘鳴、呼吸困難の症状が現れるなど、運動後に喘息が起こらないか、呼吸機能で末梢気道の閉塞がないか、呼気中のNO(一酸化窒素)濃度が正常かなどを参考にします。
治療法は、主に2種の薬を服用します。喘息が起こらないようにコントロールや予防する薬である、「吸入ステロイド」や「ロイコトリエン受容体拮抗薬」などの抗アレルギー性炎症薬と、発作止めや気管支拡張薬である「β2刺激薬」などです。症状に応じて、薬の量をだんだんと増量していく「ステップアップ法」や、薬の量を減らしていく「ステップダウン法」など、重症度に応じた使い方を定めたガイドライン(GL2012)があるので、その基準に応じて治療します。
気管支拡張症早期発見のポイント
親がアトピー性皮膚炎や他のアレルギー疾患を持ち、アレルギー体質が遺伝している可能性が高い乳児や、せきが長引く、走るとせきが増える、息が苦しくなるような症状が見られる幼児は、呼吸機能測定と、呼気中のNO濃度測定を行いましょう。
気管支拡張症予防の基礎知識
薬の服用を続けるなど、予防治療を継続することが重要です。小学生になる頃には、自己管理ができるようにしましょう。呼吸困難発作が夜、昼ともに起こらなくなること、強い運動をしてもせき、喘鳴が起こらないこと、呼吸機能、呼気中のNO濃度、気道過敏性の正常化を目指しましょう。正常値の測定は以下を指標とし、正常値でない場合は、外出の中止や休息を取るなど対策を取りましょう。
1 呼吸機能
・十分息を吸い込んだ状態で、極力息を早く出したときの息の速さであるピークフロー値がいつもより低くなっていないか
・肺の中に肺活量の50%、25%残っているときの息の速さが極端に下がっていないか(V50、V25測定)
2 気道過敏性
・メサコリンPC20などを吸入し、気管支の過敏さが高くなっていないか