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プリズム(1)てんち逆転

天地がひっくり返るような出来事って人生でどのくらい経験できるだろう?

移動から定住へ。
天動説から地動説へ。
王政や帝政から民主主義へ。
ラジオやテレビ、SNSなどの情報革命。
人類の歴史をざっくり振り返ると、随分と大きな出来事が思い浮かぶ。

わたしたち名もなき人間の人生にも、そんな経験はいくらでも溢れている。

嫌いな食べ物が大好物になった日。
ずっと一緒にいると思っていた親友が二度と会えない場所へいってしまったり日。
万能感にあふれていた自分が無価値な人間なのだと泣いた日。
諦めていた夢がかなって希望の仕事ができることになった日。

天地逆転のストーリーは悲しいことも嬉しい事もあるけれど、時間がすぎてしまえば、嬉しかったことが悲しく思えたり、悲しい事が思わぬ幸運だったと気がついたりするから生きるのって面白い。

そう。面白いの。何があっても。

例えば自分の子どもに障害があったとして、悲しいことばかり、辛い事ばかりと思っていた出来事が、180度ひっくりかえって、ああ、なんて素晴らしい時間だったんだろう、あの悲しみを体験できた私はなんて恵まれたのだろう、なんて思える日が来たことも天地逆転。

視点や時間が変われば、悲しい、嬉しい、かわいい、素晴らしい、高い、低い、右、左・・・あらゆる形容詞は逆転する。

そんなぐるぐると目がまわるような変化の中にいる人生を心から愛することができたお話を聞いてください。


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