喫茶室ルノアールにて
再びアポイントをとった新築マンション投資会社との待ち合わせ場所は、新宿駅西口の喫茶室ルノアールでした。
こういう不動産関係の商談って喫茶店が多いんでしょうか?
ほぼ約束の時間通りに着いたのですが、スーツを着た業者らしき方々と私服のお客のような組合わせのテーブル席が幾つも確認できました。
私の場合も同様です。先日マンション投資についてレクチャー頂いた男性社員(上司なのか)と営業担当の女性社員が出迎えてくださいました。
近くのテーブルでの商談内容が気になります。新宿駅西口は不動産関係の会社が多く集まっているようなので、私と同じ不動産投資の商談か生命保険の営業かもしれません。
喫茶室ルノアールの軽食をすすめられましたが、コーヒーだけご馳走になりました。
小さいことですが、後で後ろめたくなる気持ちがあると決断に影響してしまいそうで、
小心者の警戒心が働きました。
不動産投資に興味を持った経緯は? 副収入を得ることで実現したいことは? 株や投資信託など資産形成についてなどなど、
雑談を交えながら会話を進めて、マンション投資のメリットなど説明を再び受けました。今、建築中で近々竣工する新築ワンルームマンションの紹介がありました。
JR駅から徒歩4分くらいの立地で、この土地を取得するため水面下でいろいろ情報を集めたり大変だったということです。
価格は3000万円、毎月家賃は新築プレミアムで12万円です。
ここから不動産リテラシーで学んだ机上のシミュレーションをしてみました。
まず表面利回りです。12万円×12ヶ月で年間家賃144万円÷3000万円から4.8%となります。
不動産取得、維持には経費やローン返済があります。
取得時の手数料や税金などを物件の約8%として物件取得総額3240万円です。
自己資金を10%(300万円)出して借入れ2940万円。金利3%、返済期間30年。
年間予定家賃144万円。
管理費、修繕積立金、光熱費、税金など年間諸経費を賃料15%(29万円)。
新築なので退去も考えて空室率5%のリスク(20日/365日 前後で入居者が見つかる)。
これらの経費・リスクを家賃から引くと、年間107.8万円の収入になります。
さらに銀行へのローン返済額148.7万円。手元に残る現金は年間−40.9万円です。
あれあれ、マイナスの収入になってしまいます。赤字です。
相場としてこれ以上家賃を上げると入居が決まりません。銀行と交渉して金利を2%に下げて貰っても手残り-22.6万円。融資期間は80歳まで引けるので30年が限界です。(当時50歳)
築年数が古くなっていくと家賃も下げざるを得ないし、退去が出ると室内を綺麗に戻すので原状回復費用もかかります。ずっと持ち続けると赤字が増えていきます。
ローン返済が終わって自分の物になるまで赤字は1227万円以上の負債になってしまいます。
またこれ以外に帳簿上の減価償却費というのも毎年減っていきます。
まったく老後の資金になりません。