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#026 ビア活 その3 ジブンビールを醸造
前回はジブンブランドのビールをつくるための醸造所探しについて書きましたが、今回は実際の醸造について書いてみたいと思います。
写真多めでスクロールが大変ですがリアルをお届けします。
備後福山ブルーイングカレッジへやってきた
重富寛(しげとみゆたか)さんのVoicyから体験醸造のできるブルワリーを発見。予約をしました。
そしてGWの月曜日に福山駅に降り立ちました。駅から歩いて15分ほどで備後福山ブルーイングカレッジを発見。アメリカのマイクロブリュワーみたいなおしゃれ外観。
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いざ、たのもー!おじさん二人に出迎えていただきました。マスターの小畑昌司さんと研修生の??さん(名前聞いてない。。。)
小畑さんは見るからに癖のありそうなおじさん。いろいろ聞いて大丈夫か心配になりました。(杞憂でした。)
コンサルティング
私が作りたいビールはオベロンエール。オレンジ風味の少し酸味あるゴールデンエール。
驚いたことに、レシピが15分ぐらいの相談で完成。まず、味を私から説明。そしてオベロンエールのHPをチェックしてあっという間に麦芽の配合比が決まりました。小麦の配合多め。
正直、こんなパパっと決める感じで大丈夫なのかなと心配になりました。
(これも杞憂)
いざ仕込み
ざっとこんな手順です。
①計量、麦芽の粉砕
②糖化
③濾過
④煮沸(ホップ投入)
⑤ワールプール
⑥発酵/貯酒
⑦瓶詰
写真を中心に書いてみます。
①計量、麦芽の粉砕
あらかじめ決まったレシピに従って麦芽を計量します。
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大鍋にお湯を沸かして麦芽をミル砕いて投入
船のオールのようなもので、かき混ぜながら麦芽を投入していきます。混ぜ続けないと、底にあるフィルターの穴に爆が詰まってしまうんだとか。
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②糖化(マイシェ作り)
麦芽でお粥を作る工程です。温度66度にキープして1時間温度を維持します。麦芽の中のアミラーゼがデンプンを分解し、麦芽糖を作っていきます。見た目はなんとなく茶色のドロドロした不味そうなもの。これが透明な液体になると言うのは、なんとなく不思議な感じ。最後の10分ぐらいは75年加熱し、麦芽を分解する酵素を殺します。
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③濾過
ここが1番しんどい工程です。この鍋の構造がうまくできていて、そこから5センチ位のところに荒めのフィルターが敷き詰められています。
そのフィルターを通して漉された麦汁を、鍋の底に取り付けたコックから大きなビーカーに流し出します。そしてそれをまた同じ鍋の上からそーっと入れます。
同じところをぐるぐると麦汁を回すわけですが、麦芽が徐々に沈殿していき、それが自然にフィルターとなり、下のコックから出てくる麦汁が透明になってきます。
実は、この作業が1番時間がかかり自動化工程を作るならば、ボトルネックになるのだそうです。
実際、鍋の中の煮汁を何回転したか分かりませんが、1時間近くこの作業やっていたように思います。しゃがんで立ってを繰り返す。まさにスクワット!ビール作りはまさかの筋トレ。
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④煮沸
濾過を繰り返して、麦汁が透明になったら煮沸用の鍋に麦汁を移します。そしてここからは鍋をぐつぐつと煮立たせます。酵母が繁殖するのに良い環境を作るために雑菌を殺すための煮沸です。煮沸は1時間ほど沸騰させます。これだけ加熱すれば、ほぼすべての細菌は死んでしまうでしょう。
そして、煮沸が終わった頃にホップを投入。(ホップ投入のタイミングはビールの種類によっていろいろ変わる)
⑤ワールプール
そして、アイリッシュモスと言う海藻を加えます。麦汁の濁りを沈殿させる作用のある天然由来のもので今回の醸造酒を酒税法条のビールから、発泡酒へ変える為にも重要な意味を持つ材料です。
そして、かき混ぜ棒でぐるぐるぐるぐると撹拌します。渦巻きが出るほどの撹拌を起こして釜の中心に沈殿した濁り成分を集めます。
ワールプールはその作業のまま「うずまき」という意味。
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⑤発酵/貯酒
発酵タンクへ移し酵母を入れ1ヵ月ほど温度管理をして保管。最終的には瓶詰めして私の元へ届けてくれました。
この工程こそが醸造になるのですが、私は携わることはできませんでした。
仕込みの最後にできた。麦汁飲ませていただきました。あら不思議みかんの味。麦芽とホップとしか入っていないのに果物の味がするんです。私が欲しがっていたビールをやや甘くしたような感じでした。行後には甘さが5分の1になると言うことなので、想像するに注文通りのビールになる予感。
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⑥瓶詰め
この工程は関わることはできませんでしたが、1か月後に私のもとに
ビールが届きました。次回の記事でテイスティング感想とともに詳細を書きたいと思います。
体験醸造まとめ
今回、発効前の麦汁を味見してオレンジなどの副原料なしで柑橘風味になることに感動。この感動をマスターの小畠氏にお伝えしたら、さも当たり前のような一言「こういう味になる事はわかっていました。作ってみないとわからないようじゃあプロじゃないですからね」。。。脱帽
それもそのはず、国内で自ら醸造所立ち上げ3回。
国際的なビアジャッジで海外のビアコンテストに審査員するような方でした。
・・・おみそれしました。こんな簡単にぱぱっとレシピ決めて大丈夫か?と疑ってすいません。たくさんの経験からなせる業に感服いたしました。
今日はここまでです。
ビールシリーズ次回は自分の事業への生かし方など書いてみます。
今日も頑張りましょう。
ばいちゃ!