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ブランク10年、それでも『水の戯れ』を弾きたい Op.2:左手の基礎練習

中学生の時は音楽室の肖像を隙あらば眺めていました。ラヴェルの肖像には「管弦楽の魔術師」とありましたが、ストラヴィンスキーが評したという「スイスの時計職人」の方がお洒落だと思う夕影です。


普段は夕影巴絵というPNで同人小説を書き、烏滸がましくも文学フリマ等のイベントで販売するなどしている私が、『水の戯れ』を弾けるようになりたい記事Op.2です。

Op.1はコチラ

冒頭からいきなりですが、次回予告です。指転んでるしまだ弾けてないけど一応、曲の最後までいってます。目標(年内に最後まで)はなんとかなりそうで一安心。


前回の記事ではここまで練習しました↓。手続き記憶に頼りまくっているので、自分では何を弾いているのかよくわからないまま、勝手に手が弾いています(詳しくは前回の記事を読んでください)。

グリッサンドは試行錯誤中。指痛い。

グリッサンド、苦手です。『水の戯れ』に出てくるのは黒鍵グリッサンド(三段目最後)なので、なおさら難しいです。指いたい。

爪でやると甘皮から出血して痛すぎるので、人差し指〜薬指の腹で鍵盤を撫でてグリッサンドしています。親指の爪でやった方がムラなく鳴らせるんですかね?


というわけで、今回はここから(動画は頭出し済み)。

展開された第二主題を右手で奏でていきます。

今度は左手に32部音符がいっぱい

左手弾きにくい(T ^ T)

ここ10年、ツェルニーもハノンもやっていないので、私の左手はさながら錆びついた自転車、あるいはコントロールの効かない暴走機関車のようです。どうにかこうにか指をくぐらせて弾いていきます。

ペダルが外れる数少ない箇所

ここかっこいい。流麗な水の流れの中に、突如、一瞬だけ激流が走ります。指示通りペダルは踏まず、頑張って強く素早くはっきりと打鍵します。


そうこうしているうちに、聞き慣れたメロディが蘇ってきます。そう、あの有名な第一主題。再現部の始まりです。実家のような安心感に包まれます。↓

ソナタ形式の再現部

左手で保持されるG#がなんともいえない深みのある雰囲気を醸し出し、冒頭で提示された第一主題とは異なる魅力を放ちます。すでに知っているメロディなので、譜読みも楽――

突如現れた複雑なアルペッジョの連続!

!?


ワーーー手続き記憶!!!! 助けて!!!!(意味がわからない方は前回の記事をご参照ください)


プロの音源では掴みどころのないキラキラ感がとても綺麗な箇所ですが、自分で弾くとなると、旋律の複雑さとぶつかる両手(右手を左手の上に重ねたり、その逆をやったりと、ポジショニングが難しい)に苦労します。キラキラ感を出せるようになるまで、まだまだ遠そうです。

これはもう日数をかけて、動作と睡眠を積み重ねて長期記憶に収納していくしかないですね。辿々しく弾きつつ、次へ進みます。

音符が小さくなってる!?

rapid molto(1段目から3段目)は音符が詰まっていて難しそうに見えますが、実はテクニック的にも譜読み的にも難しくありません。サクッと確認して、第二主題に戻ってきます(4段目)。


前回の記事よりだいぶ短いですが、今回はこのへんで。短い記事の中で、一気に4ページ進みました。

左手が転びまくっているのと、手続き記憶頼みの部分があるのに目を瞑れば(※本来瞑ってはいけません。良い子の皆さんは真似しないでね)、割と解読しやすかったですね。あとは練習あるのみです。

今回は特に、左手の技術不足が露呈しました。本来ならアルペッジョの基礎練習に取り組まねばならないところですが、そこまで手が回っていません。まあ、1日10分くらいはやってみようかな……? 


さてさて、次のページからは見るからに苦労しそうな難所が最後まで目白押しです。

広域アルペッジョに次ぐ広域アルペッジョ。

それはもう、すごい(音符の)密度です。期待しておいてください。何を?

おそらく次回、最後のページまで到達すると思います。


(つづく)

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