
さんさーらとヤギの物語③ユリルが下痢をした
ヤギのウンチはコロコロ丸くて固いのが正常。
ユリルは、来た時からウンチの状態が不安定だった。
一日ずっと出ない日があったり、ようやく出たとおもったら、形がポロポロウンチじゃなくて、固まってでてきたり。
ブドウの房みたいなやつ、犬のうんちみたいなやつ。
ポロポロのウンチが出るはずなのにおかしいなあ、、と思ってた。
草はものすごくたくさん食べてた。
うちに来て食べるものが変わったからだろうか?
環境の変化のストレスだろうか?
いろいろ考えつつ、このときはまだこのことをあまり深刻にとらえていなかった。
そうしてるうちに、ついに心配になる出来事が、、
水みたいな明らかな水様便がでてきたのだ。
そして、ユリルの様子が、、、
元気がない!!
昨日まであちこち歩きまわってもぐもぐ草を食べまくっていたのに、座って首をもたげて元気のない顔。
どうしよう。。
お医者さんに見せたほうがいいにちがいない。
とりあえずわからないので、向かいのおじさんにユリルが下痢をしているけどどうしたらいいか相談に。
「下痢かー、うーん、よくないね。。」
おじさんのヤギも下痢で何匹か死んでいること、家畜のヤギは牛と違って一匹当たりの売値が安いから、病院にみせたらコストオーバーのためそのままにしておく、うちは医者に見せたことがないからヤギをみてくれるお医者さんはわからない。
という返答。
絶望。。。
昔ながらの宮古島の家畜としてのヤギの飼い方。コスト管理のためおじさんの考えは間違っていないとは思います。
ただ、私にとってのユリルは違う。
どうしても、助けたい。なにもできずこのまま見殺しにするのは嫌だ。
ここから、必死でネットでヤギの病気についてや、宮古島でヤギを見てくれる獣医さんを検索。
検索すればするほど、出てくる情報は不安しかなかった。
子ヤギにとって、下痢は致命傷。ぐったりしてから治療しても手遅れのこと多し。
宮古島のヤギ見てくれる獣医さん、、情報なし。。
どーしよーどーしよー、としばらく落ち着きなく悩んだ挙句、そうだ、おなじ家畜だし、牛飼いさんに相談してみようと、近所の牛農家さんに電話、すると、牛を見てくれている獣医さんにヤギ見てくれるかきいてくれるという。
が、しかし、返事を待つ時間もおちつかない。
宮古の人だし、電話するといって返事がかかってこないこともありえる、、
獣医さんとうまく連絡つかないのかもしれないし。
と、ここで、もう一人思いついた相談先が、ボラのチーズ工房のトミタさんだった。
トミタさんは、近所で、ヤギミルクをつかったチーズ工房を営んでいらっしゃいます。
ゆくゆくは、宮古島産のヤギミルクでチーズを作るのが夢だと(現在、宮古島では宮古島産ヤギミルクは産業として成り立っておらず、手に入りません)、そのために同じ志の仲間たちと集まって動き始めてる、というお話を聞かせていただいてました。
トミタさんなら、ヤギに関するコネクションをもってるかもしれない。
電話したらすぐに応対してくださり、
「ヤギ見てくれる獣医さん、いますよ!」
よかったーー(´;ω;`)いるんだ、ヤギの獣医さん!
すぐに連絡をとって、みてくれるか聞いてくれるとのこと。
獣医さんはすぐにみにきてくれるそうから、待っててとトミタさんの返事。
よかった、、( ノД`)安心で涙がでそうだった。
ありがとう、トミタさん。
先に連絡していた牛飼いさんには、無事に獣医さんが見つかったことを報告連絡し、獣医さんの到着を待った。
こうして、トミタさんに連絡とって約1時間後には、獣医さんがうちに到着していたのだった。