連続的理解と不連続的理解
この前、メッセージという映画をみて流れのない映画であることに衝撃を受けてから少しずつ考えていたのですが、今回は、ある理解の仕方、物事のあらわれ方について書きたいと思います。
端的に言うと、流れのない表現、捉え方について、述べたいのです。
きっかけは崎山蒼志という最近話題のシンガーソングライターの曲を聞いていたときのことです。
僕は基本的にあまり、歌詞を意識して音楽を聴かないのですが、珍しく考えてきいてみたところ(なんか崎山蒼志の歌詞は聴いちゃうってのもあるかもですね)まぁ
わけわかんねぇな
ってなったわけです。崎山蒼志以外にも音楽の歌詞はよくわけわかんねぇなってなることが多い気がしますね。UNISON SQUARE GARDENとか。
方耳閉じて骨の軸から
新たな雨を切っていく
ハサミを使うことはない
きもちくて あざやか
崎山蒼志の神経って曲の一部です。
全然意味がわからないですよね。なんかなんとなくわかってくるような気はするんですけど。
で、この「なんとなく」わかったような気がするってことについて書きたいのです。
何回も聴いてるうちに、歌詞を読んでいるうちに、なんとなく見えてくるものがあったんです。
一つ一つの歌詞はまぁわかりますよね。単語、一小節レベルなら。そりゃあもちろん日本語でかかれてて、僕は日本人なので。
こっからなんで
わけわかんねぇな
ってなるのか。
それって流れがないからなんですよね。
書いてるうちにいや当たり前やんけ。ってなってきましたけど、書き始めたのでがんばって書きます。
流れがないって、繋がりがないってことです。論理として成り立っていない。連続性を感じることができないってことです。
まず、連続的理解について。この理解には線形的であるといえる部分も有るでしょう。ここで大事なのはあくまで「的」であるということ。人間にとってわかりやすく、意味がつながっていると理解できることのことです。
人によって、生物によってこの連続的理解の幅は広がります。つまり人にとっては不連続でも、誰かにとっては連続しているということです。
方耳閉じて、骨の軸から、ハサミを使うことはなく、気持ちよく、あざやかに、新たな雨を切っていく。
無理やり歌詞をつなげるとこうなります。ほんとに無理矢理です。どこに繋げるかにかんしては様々な選択肢があるので、あくまで一例です。
流れがないですよね。意味が連続して行かず、理解できないようにおもいます。
基本的に人間は連続して生きているように感じています。人間にとって理解とは、意味の繋がり、連続なのだとわかります。
なにかの説明でも矢印がついてたり、ナンバリングがされてたりよくしますよね。
1、皮をむく
2、切る
3、焼く
4、味付け
5、盛り付け
料理の仕方です。って言われたらまぁわかります。これを料理の仕方といえるかどうかは怪しいところですが。あしからず。
この「わかる」は連続です。
1から5まで連続的に意味がつながって、想像が可能ではないでしょうか。
次に不連続的理解について。ここにもおそらく一部に非線形的が含まれます。そもそも僕がメッセージ、神経から感じた、理解の仕方のイメージは「全体」です。
わかりやすく対比してかくと不連続的になるのですが、不連続と書くと切り離されているもののことのように思うのですが、そうではないのです。
対象数が増えた連続的理解が不連続的理解
こう言えるかもしれません。
連続性、論理性について考えるとき、基本的に対象の数は2つだと思います。それらが繋がり、流れになっていきます。つまり、1から2、2から3、3から4、4から5という2つの対象が繋がり、1と5をつなぐことが連続的理解です。
不連続的理解をわかりやすく言うと、
ナンバリングされない、5つの対象を結果として感じる
ことです。(ここでナンバリングとは順番をつけることを意味しています)
そこに式はなく、連続はなく、流れはありません。ただそこにすべてがあり、すべてが繋がっている状態を理解することが不連続的理解です。
そして、理解というより、「感じる」が近いでしょう。わかりやすく結果として、一つのもの(人が一つのものとして捉える単位)にたどり着かないため、一人一人おそらく違い、そして、言葉にできないことだと思われます。言葉の組み合わせなら表現できるかもしれないと思いますが。
最近よく思うことですが、言葉は表現方法、伝達方法としてかなり不正確です。きっとそれが、コミュニケーションなのでしょうけれど。
さて、まぁ長々とかきましたが、要は、不連続的理解によって感じることの可能性を言いたかったのです。
言葉にできないもの、意味がつながらないもの、それらがより合わさって、混ざり合って、
一つと一つの関係性を超えたものが見えてきたとき、言い知れない感動を覚えます。
そして、すばらしい作品とはそういうものなのかもしれないと思ったのです。
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