大人としてそれはやってはならないのでは? ー教育現場12ー
こんにちは😀
久々にまともなことを書きます。
2020年度に上司Aからパワハラを受け、一時職場に復帰した時の話です。
結構胸糞なお話なのでご注意ください。
ある生徒がいました。
多動性か何かの症状を持っていて、勉強がよくできるけど、落ち着きがなく、周りに迷惑をかけている自覚のない生徒でした。
まあ教師側からしたら理解を持って接しなければならない生徒で、彼をコントロールするのが難しかったのは事実です。
例えば、校外学習で六甲山を登った時、その生徒は自分の荷物を他人に渡して、自分だけどんどんと登っていくような生徒で、いくら注意しても、自分がやっている行為について何も理解しておらず、その被害を受けた生徒からは呆れ果てられていました。
でもその生徒は決して悪い子ではないことを私がよくわかっていました。
というか、授業によく行っていたクラスの生徒でしたし、私自身、彼の事をよくわかっている先生の1人だと思っています。
彼はよく言えば無邪気な生徒です。
ただ純粋が故に余計な一言や和を乱すような事をするのは決して悪意から来るものではないとわかっていました。
それがわかったのは、彼が高1学年の文化祭の前日のことでした。
周りから疎ましく思われながらも、自分に何かできないか?を頑張って探していました。
みんな次々へと帰っていく中で、彼が最後まで残って頑張っていたのをよく覚えています。
単純作業であれば周りから多少のことを言われても大きなダメージにならないですし、自分でできる範囲のことをしていると感じました。
彼自身に何の悪意もないことがよくわかり、その学校の中で、彼の事を1番理解している先生であったと今でも思います。
そんな彼が2年生になって、担任が変わったことで彼の居場所を追われることがありました。
その担任の先生は情熱的ではありますが、短期で悪態をつくような先生で、生徒からは嫌われていました。
輪を乱すことを1番嫌い(教師間では思いっきり輪を乱していましたが)、彼との相性が1番悪い先生だと思いました。
ある日の合唱コンクールの練習の時、落ち着きのない彼を見て、その担任が彼を廊下へ追い出して、活動の輪に入れようとさせませんでした。
その担任が叱った後も彼は居場所を無くし、途方に暮れていました。
そして彼は職員室に来て私に、
「何か英語の課題とかあります?」と言ってきました。
事情を知っていただけに、「その担任に合わせないと面倒だ」と思ってしまっていて、彼には何も事情を知らないふりをして、
「急にどうしたん?合唱コンの練習中じゃないんか?」と聞きました。
彼は強がったのか、鈍感なのか、
「えー、とまあ、そうなんですけどね。課題があればやりたいなあって思って」
と言ってきました。
その頃の私は精神的にも不安定で体調も上向かない中だったので、それに対する正しい対応ができませんでした。
本当なら、「〇〇先生は言いすぎやろ」とその担任に注意をしたり、生徒と話し合って何があったのかを聞くだけでもよかったのですが、いかんせん、その時の自分の無能さに今でも腹立つこともあって、正しい対応ができず、彼に辛い思いをさせてしまったのを後悔しています。
別に彼が泣いたり、学校中で起こる大問題に発展したりしたわけではなかったので、事が大きくならなくて安心しました。
私自身、その学校では「理解ある先生」としての立場で動いていましたので、生徒のために色々と発案したり考えたりしてはいましたが、学年主任もまた厄介な人で、私への理解もそこまででした。
そういう意味もあり、上司Aのパワハラの件を横で見殺しにしていたのもあって、嫌な上司だったと今では思います。
私自身、生徒に好かれたいとかチヤホヤされたかったわけではありません。
ただただ、彼らとの日常が楽しく、仕事も頑張ってやっていたので、生徒から悪く思われることは少なかったです。
何故私だけがこんな思いをしなくてはならないのか、そして、その生徒も何故そんな可哀想な立場に追いやられなければならなかったのか、社会人として、人間として、残念に思います。
「教師は聖職者だ」と言われていますが、所詮はただの人間であり、まともな人間は少ないと思いました。学校の先生は酷いです。
教師としての栄光と陰りを知ってしまった現在は、学校に戻ろうという気持ちには到底なれないと思います。
まだ塾の講師を清く正しくやっている方がマシだと思うようになりました。
ちなみに、その生徒は国公立志望でしたが、私と同じ大学、同じ学部に受かった事を卒業式の時に教えてくれました。
「先生が浪人してやっと入れた大学に現役で入りましたよ」と彼は嫌みたらしく言っていましたが、私は「私と同程度でもいいの?」と返してやりました。
彼は今どこで何をやっているのか、もはや知ることはないでしょう。彼のような人間にも機会均等に活躍できる場を与えてあげてほしいなと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。