鉄工所で働く女性のこと

以前うちに製作の相談に来てくれた女性から、久しぶりにメールが来た。

とても丁寧で綺麗な文章で問い合わせをしてくれた。

将来的には自身で製作をしたいとのことだったので、少しでも力になれればと溶接の事を色々教えてあげたのが縁。


コロナの影響もあって地方に移住をして、新しい仕事を始めたそうだ。

彼女の新しい仕事はなんと鉄工所。

普通は女性が好んで選ぶような職場ではないけれど、うちに来た事がきっかけでその仕事を選んだそうだ。

溶接業界は男性が多くて、とても体育会系な業界だ。

その中で女性が働くというのは、なかなか苦労すると思う。

でも1人女性が入ることで良い影響もある(パチンコ雑誌と競馬新聞だらけの事務所が綺麗なったり、差し入れのお菓子を取り分けてくれたりする)
これは性別による差ではなくて、いまだに女性の方が家事や育児をしていることが多いからじゃ無いかと思う。
家事をしていれば普段から身の周りを綺麗にするし、家族に食事を作ることが多いので、職場でも自然に習慣が出ると思う。
僕自身サラリーマン時代は家事をあまりしていなかったので、整理整頓は苦手だったし、料理は全くできなかった。
独立してからはするようになった。性別の差ではなくて、置かれた環境なんだと思う。


(性別だけの話でもないんだろうけど)どちらか一方の性別だけの集団ってやっぱり偏るなと思う。

片一方だけだとアクセルを踏みっぱなしで細いカーブに突っ込んでしまう事がある。

カーブの手前でブレーキを踏んで速度を落とせばスムーズに安全に曲がれるのに、それがカッコ悪いと思ってしまう。これは男の性である。

速度出しすぎですね。という人がいれば良いけど場の空気で言いだせない事も多い。

ブレーキばかり踏んでいても物事は進まないけれど、アクセルばかりではいつか大きな事故になる。

何事にもバランスをとってちょうど良いところを進むことが必要。

そういう意味で男性ばかりの職場に女性が一人居るというのは偏ったバランスを整えてくれるんじゃないか思う。


とても意志が強くて行動力のある方だったので、新天地でも(男性ばかりの鉄工所でも)活躍するだろう。

周りの男性たちに向かって「ブレーキ踏みなさい!」とビシッと叱る姿が目に浮かぶ。

これからも応援しています。

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