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アイアン家具屋、料理をしながら考える。

ー料理を通してタイムマネジメント力をつけるー

最近妻がフルタイムの仕事をはじめました。
その為家事の分担が変わり、僕が料理を担当するコトになりました。

料理は苦手で一人暮らしをしている時に少しした程度で、人の為に食事を作るというのは未知の体験です。。

でも実際やってみると沢山の発見があってとても面白い。
身近な人に料理を出すと、食事の出来栄えの反応がすぐに分かります。
調味料を入れ過ぎたり大根の芯が残っていればとブーイングが飛びますし、美味しく作れるととても喜んでくれます。

難しいのが複数の料理を並行して手際良く進めていくところです。
全て温かい状態で同時に出したいので、スタートの時点で完成の事を考えて手順を進めないといけません。
思ったよりも頭を使う作業で右往左往しています。

ある料理人の方がブログの中で料理人はタイムマネジメントのプロだと書いていて激しく同感しました。

僕は家族に出すだけで精一杯ですが、料理人はその日に何名来店するかわからないし、どんなメニューを頼むか直前まで分かりません。一人一人要望も異なります。事前の仕入れや仕込み作業もあります。
それを瞬時にしかも同時に行うのだから、タイムマネジメント力がなければやっていけないそうです。


料理が面白いのは一度火を入れたら後戻りや早送りができないところです。
お肉は生焼けではいけないし、火を入れ過ぎると固くなってしまう。
良く食材の様子を観察して程よいところで次の手順に移らないといけません。

普段鉄でモノづくりをしていると、いかに材料をこちらの思い通りにするかという事ばかりです。ミリ単位で鋼材を切って、寸分も狂わないよう角度に気を付けて…。
でも料理の場合、材料の形はそれぞれ違うし、火の通り方もそれぞれ違う。
相手に合わせて進めていく。早く焼けろと!どんなに力んでも人参はすぐに柔らかくなってくれません。

それに調味料を入れるタイミングや火力を間違うと美味しくならない。
一度スタートするとお鍋の中の状況に合わせていかないといけません。
こちらのエゴは通用しないのです。

以前農業をしている方が、自然相手だと計画通りに行くことなんて全く無いよと仰っていました。
だから諦めたり、状況に適応するしかありません。
雨が降ればお休みだし寒い日が続けば大きな実を付けてはくれない。
明日の天気は変える事などできないのです。と。


野菜を煮ながら僕の仕事はエゴの固まりだなと思う。
相手のペースに寄り添ってみたり周りの状況に合わせて力を抜いて諦めたり。そんなタイムマネジメントも人生には必要かもしれない、カレーを煮込みながらふと考えました。

さー今夜はなにを作ろうかな。


いつもお読み頂きありがとうございます!