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「パン屋の手紙」という本を読んでいます。


建築家の中村好文と北海道でパン屋を営む主人、二人の手紙のやりとりを書籍化した本です。

変わった本だなというのが第一印象でしたが、建築家が建物という大きいものの抽象的なこだわりをどう形にして、どう施主へ説明しているのか垣間見えるかなと思い、購入しました。

書籍内には写真や図面もたくさん掲載されており、まるで打ち合わせに参加しているような、そんな気分にさせられました。
言葉を尽くしても頭の中を全て伝えることは不可能です。でも価値感を共有することで進む方向が決まり、信頼関係を築くことで二人一体になって進めていくことができるのだなと感じました。

僕自身オーダーメイドでの看板製作をしていて、お客さんとのやりとりをしますが。抽象的なイメージを形にするというのはやはり(お互いにとって)骨の折れるものです。
それを建築物という看板とは比べ物にならない規模、それに動くお金の額なんかも全く違う訳で、、その苦労は相当なものだろうと想像できます。

本の中でやり取りされる手紙はお互いの価値観への尊敬や共感が感じられ、とても美しいやり取りだなと感じました。

一朝一夕でできるものではありませんが、クライアントとの関係性などは目指していきたい部分ではあります。

自身の仕事に置き換えるのであれば、まずは自分を開示して、価値を感じているものや大切にしている事を相手に知ってもらう必要があるなと感じました。

どんな人間かわからない人間同士、価値観を共有するのは難しい。
だから先に自分を開示して知ってもらうことがお互いにとってより良いものづくりができると思います。

いつもお読み頂きありがとうございます!