まず知ってみることから(28/100回)
今日は家族でお出かけ。
山を越えて和歌山にある170年前に建てられた豪農の邸宅を見学しに行く(2回目)
今の建築からは考えられないくらい大規模な木造住宅で、当時は地区の役所や警察のような機能もあり、家と言うよりは公共施設のような位置付けだったらしい。
家人と客人のための玄関が分かれていたり、客間のスペースだけ他の部屋より一段高くなっていたりと、今の価値観から見れば無駄にも思える様式がそこかしこに見られる。
他にも女中部屋が3畳しかないのに、紀州藩の殿様専用の豪華な門があったりと身分格差が建物にもはっきり表れていている。
建物から当時の価値観や生活の様子が垣間見れて面白い。
周年記念イベントで拝観料(100円)が無料になっていたけど、ほとんど他のお客は来ない。
よほど建築に興味がないと、この暑いなか出掛けていこうとはならない。
僕もボランティアの人の説明が無ければこうやって日記に書くことはなかったと思う。
物事の切り取り方一つで、ただの「古くてでかい家」か「170年前の価値観を体感できる場所」と差が生まれる。
「知っている」と「知らない」は隣り合わせのようで実はものすごい距離があるのかもしれない。
まずは知ってみる。
物事を楽しむポイントは割と些細なことなのだと思う。
帰りに小さなギャラリーカフェに寄りグループ展を見る。
夏をテーマにした小さくて涼しげな色のイラストや絵画、陶芸作品などが多数。
娘は作品そっちのけで、甘くてふわふわのパンケーキを口いっぱいに頬張る。
7歳にはアート作品を愉しむことはまだまだ先だけど、パンケーキと冷たいバニラアイスがよく合うことは知ることができた。
次はどんな美味しいものを知るのか楽しみだ。
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