鍛冶屋の祖父が作った奇妙な金槌が教えてくれること。
僕の工房には鍛冶屋の祖父が作った大きな金槌があります。
それは奇妙な形をしており、とても細長く、まるで突き出た猪の鼻のような形をしています。
とてもバランスが悪いので、祖父の真似をして大きく振りかぶると体がふらついてしまいます。
これを祖父は70になっても軽々と片手で扱っていました。
祖父はなぜこんな扱いにくい金槌を作ったのだろうとずっと不思議に思っていました。
鍛冶屋ならどんな形にでも自在に作れたはずなので、もっとバランスの良い金槌も作れたはずです。
でも作らなかった。