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去年の今頃は真っ暗なトンネルにいた気がした。

去年の11月22日いい夫婦の日、ダンナが入院した。
夏前から時折り、体調が悪かったのだが、
病院に行ったその日に緊急入院になり、家に
帰れなくなってしまった。

そして、その3日前に実家の1歳の愛猫に難病が
発覚、余命宣告されてしまった。
実家の母がひとりで、看取るのは酷なことだと
思い、妹と私は、猫と母の様子を見に足繁く
通った。

去年の今頃の私の1週間は、
京都/病院→あいまに仕事→病院→和歌山/実家へ
とループで動き、ダンナのパジャマを洗濯して
いた以外、日々の事はよく覚えていない。


本当に苦しかった、しんどかった。
入院したダンナを少しでも勇気づける事や
いつ死んでしまうかわからない猫の事で、
頭がいっぱいで、毎日が不安だった。

しばらくして、病院を転院する事となり、
お正月も病院で過ごさなければならないと
決まった12月中頃、母と一緒に猫を見送った。

とても悲しかった。
でもやっと、ひとつ辛いことが終わったのかも
しれないと思っていたら、その数日後に、
今度は昔からの友人が亡くなった。
12月30日葬儀に参列した。

コロナ禍以前にガンを患い、もう最後になる
かもしれないと、数年ぶりに昔のメンバーで
会ったのが11月だった。

「来年もきっとまた会えるよ、元気でね」と
言っていたのに、そんな来年はこなかった。

去年の実家でのお正月は、母と妹、ダンナと
4人でトランプをしながら、ゲラゲラ笑って
いた。今年も楽しみにしていたのに、
そんなお正月もこなかった。


去年の今頃、私はトンネルの中から、
小さい出口の光をずっと探していた。

愛猫が亡くなり、友人が亡くなり、
ダンナは入院中。

いつになったら、心から笑えるんだろうかと、
張り裂けそうな年末年始だった。

大切な人に会えて、一緒に過ごせる時間が、
当たり前に来るんじゃないんだと
思い知らされた。



おかげさまで、ダンナは退院し、
今年の2月に職場復帰ができた。

先日のいい夫婦の日には、楽しそうに釣りに
出掛け、ハマチを釣っていた。
私も数年ぶりに編み物ができている。

幸せで平穏なことだと
しみじみと感じてる。

ありがとうね ミリちゃん

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