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0から楽しむeスポーツ観戦 スト5プロゲーマー紹介②

どうも、ウルトラの叔父です。前回に引き続き

eスポーツ観戦を楽しむのに必要なのはゲーム知識ではなく、応援する選手

という持論のもと、ストリートファイター5のeスポーツを彩る個性豊かな選手を簡潔に紹介していこうと思います。この記事を見て、少しでもスト5eスポーツに興味を持っていただけたら幸いです。今からでも全然遅くないと思うので、どんな方におすすめかも最後には付け加えていくので気持ち程度参考にしてください。

今回は、ネモ選手・ボンちゃん選手・ストーム久保選手 を簡潔に紹介します。


ネモ選手

社会人とプロゲーマー、二足の草鞋を履きながら活躍するのがネモ選手です。社会人と侮るなかれ、その強さは他のプロゲーマーに全く引けを取らず、彼が主に使用するキャラクター"ユリアン”の大技エイジスリフレクターの使い方ではネモ選手の右に出る者はいません。
また今年は新キャラクター"ギル”を使いこなす唯一のプロゲーマーとしても注目されており、ギル実装から僅か1か月半という短い期間にも関わらずEVOJAPAN2020をギル一本で9位まで駆け上ぼり実力と開発力を魅せつけました。

ネモ選手の特徴は、なんといっても「プロレス上手」なところです。クールな中で、ツイートや個人配信で他選手を言葉巧みに煽ることに定評があります。そのため因縁のあるプロゲーマーも多く、各大会でその因縁の組み合わせになる度にファンが胸を躍らせます。

例えば、板橋ザンギエフ選手との因縁。

ネモ選手は大の投げキャラ嫌いでもあり、「ザンギエフ戦は人生の無駄」とすら日々豪語しています。個人の生配信でも、ザンギエフと戦ってる間は表情からイライラが伝わる程です。一方の板橋ザンギエフ選手は楽しそうにプレイすることで有名なプロゲーマー。もちろんネモ選手とは古き良き(ビジネス?)不仲です。

そんな正反対の2人が大会で当たると、大体ネモ選手が勝利し普段クールな彼が見せないような笑顔やはしゃぎ方を見せた後、ニヤニヤしながら板橋ザンギエフ選手に握手が握手を求めるのがお約束で会場を笑いに包みます。
因縁があるからこそ、こういうお約束ネタがあるのは面白いですね。

ネモ握手

↑満面の笑みで、自らが叩きのめした板橋ザンギエフ選手に握手を求めるネモ選手

他にも、以前紹介したマゴ選手とも大晦日特番で10-0という放送事故レベルの完全勝利を納めた因縁なんかもありますが、そんな数々の因縁も大会では実況解説の方が説明して下さるのでeスポーツ観戦初心者の方にも安心です。

また、ストリートファイターリーグという企画では毎回チーム"ネモオーロラ"のリーダーとして参戦。
他のチームが和気あいあいとリーグで奮闘する中"ネモオーロラ"のみ、ネモ選手がチームメイトの敗北にイライラを隠せず苦言を呈し、応援ガヤ等を入れず凍り付くような目でチームメイトを監視。かと思えば自分の試合ではキチンと勝利をこなす様が、ブラック企業の敏腕社長にしか見えないと話題に。
本来のチーム名よりもチーム"ネモブラック"という通名がファンの間で使われるようになりました。

なおリーグ第2回では初心者女性プレイヤーがチームに参加。ネモ選手が丁寧に教えたり、「いいよ~!」などの相槌応援を入れだしたことから「アットホームな職場!」と実況から弄られる場面もありました。本人もこのブラック企業ネタを最大限においしくいただいてるようです笑

定期的に練習配信をしているのでファンとして応援はしやすく、そのクールで高い身長からも女性ファンも多いとか。「実際のスポーツでも選手同士のお約束ネタや因縁が好きだ」「テクニカルなゲームプレイで興奮したい」という方はネモ選手がおすすめです。



ボンちゃん選手

様々なスポーツでもチームや利権を持つ、エナジードリンクの金字塔"レッドブル"。そんなレッドブルからスポンサードされるレッドブルアスリートの代表格がボンちゃん選手です。一部ファンからは「マサ」とも呼ばれています。

とても朗らかな面白キャラで、一人配信でも終始朗明るく、時折見せる顔芸の破壊力は抜群です。複数のプロゲーマーが集まる番組ではその明るさと声の大きさを活かし、賑やかしやガヤをもこなします。

サガット

↑得意の顔芸を魅せるボンちゃん選手。ちなみにこの時は、愛用キャラクター"サガット"がようやくスト5に登場した時の嬉しさを表現したもの

しかしただ面白いだけではなく、プロゲーマーとしての実力も相当なものです。2019年のカプコンプロツアーでは、特にレベルが高く熾烈な争いが繰り広げられる「プレミア」に位置付けされる世界大会を4連続優勝という偉業を成し遂げました。その中には、世界最大の格闘ゲームの祭典「EVO2019」も含みます。
ボンちゃん選手が結婚を発表した瞬間にこの偉業を成し遂げたため、愛の力とも一部では言われています

ボンちゃんといえば、3体ものキャラクターを使いこなすことでしょう。世界レベルともなれば熟練度や練習時間の関係上、1体のキャラクターで勝ち進むのが定石となっており、特に日本人選手は海外選手に比べて1キャラ専門の選手が多い環境でした。そんな中ボンちゃん選手は、ナッシュ・サガット・かりん の3キャラを巧みに操るのも、優秀な結果の理由の一つとして挙げられます。

先述のカプコンプロツアー2019で主に活躍したのはかりんというキャラクターでしたが、それでもボンちゃんといえばサガットとナッシュの印象を持つファンは多いでしょう。
サガットはボンちゃん選手がその名を世界に広めることになったスト4シリーズでの愛用キャラで、スト5でも発売から2年半後の2018年にようやく登場。それから現在にいたるまで、時にはメインであるかりんをも超える活躍を見せます。世界全体を見ても、サガットを大会で使用し結果を出しているのはボンちゃん選手のみな所からも、そのキャラ愛が伝わってきます。

一方のナッシュはスト5初期にボンちゃんが使っていたキャラです。ナッシュは発売当初、その強さから国内外の有名プレイヤーが多く使用し結果を残していました。しかしゲームバランス調整で大きく弱体化。ナッシュ使いは次々と別のキャラに乗り換えることになります。
しかしそんな中ボンちゃん選手だけはナッシュを信じ、使い続けます。「何故キャラを変えない!」とファンや視聴者からも疑問や怒号の声が飛び出す中、彼は誰もが見限ったナッシュで世界大会を次々と優勝・入賞していきます。そんな姿を見て、いつしか彼はこう呼ばれるようになりました。

The Last Nash(ラストナッシュ)


そんな明るさと高いスペックを併せ持つボンちゃん選手ですが、全国巡業イベント「Bonchan's Road Trip」を2017年から毎年開催しており、都会だけでなく地方までも足を延ばしてeスポーツの普及に力を入れています。

ボンおふ

↑昨年、大阪府堺市のイオンで行われた時の集合写真。スト5とボンちゃん選手の人気の高さがうかがえる大人数となった

地方や郊外のプレイヤーからするとこんなに嬉しいことはないですよね。「実際に会える、親近感の沸くプロを応援したい!」という方はボンちゃん選手の応援に力を入れると、いつか会えるかもしれません。2020年もこのイベントは開催が予定されています。

追記 ボンちゃん選手ですが、2020年度のカプコンプロツアーは参加せず配信やイベントでのeスポーツ認知度向上等の方面での活動をメインに据えるそうです。



ストーム久保選手

昨年最もファンの増えた選手といえば、このストーム久保選手ではないでしょうか。今まで上げたプロゲーマーの方よりも一回り若い、20代の選手です。スト5で最も大きいキャラクター、アビゲイル使いの第一人者でもあります。サブではGというキャラも使用し、こちらも日本プロで操るのは久保選手のみです。

あび

↑アビゲイルに比べればザンギエフもこの小ささ。投げよりも、長いリーチと打撃技の威力に優れている

Youtubeでの個人配信の頻度が高く、ゲームをプレイしながらの滑らかなトークやコメ拾い(ファンからのコメントをリアルタイムで返していくこと)や初心者からの質問に丁寧に答える等、居心地の良さに住み着くファンも多いです。
また単なるスト5放送以外にも、自身の放送の見どころのみを編集したハイライト動画、世界大会参加時のレポートや現地の生映像にも力を入れており、高い再生数を獲得しています。

久保

↑ストーム久保選手がトラブルで0円生活を送るハメになった時の様子を語る動画。再生数はゲームプレイ動画で無いにも関わらず2,8000を突破
(URL https://www.youtube.com/watch?v=t5GYIHaf7F0) より

そんなトークセンスと親しみやすさを持った久保選手ですが、彼のスト5における2019年は多難なものでした。

弱体化したアビゲイル、度重なる予選敗退、ここ一番で弱気になるメンタル、新キャラE.本田が持つ"視聴率”の魔力にとりつかれ厳かになる練習…。
悲しいかな、ファンの間でも「動画投稿路線で頑張るしかない」等言われ続け、事実成績優秀者のみが参加できるカプコンカップ2019に必要な成績に遠く及ばず彼のプロツアーは幕を閉じました。

しかし先述の通り、ファンを大きく増やす転機が訪れます。昨年12月に日本で行われた招待制大会「Red Bull Kumite 2019」の、ただ一人招待されていなくても参加できる権利を懸けた大会で並み居るプロゲーマーに勝利し続け優勝。参加枠をもぎ取ったのです。また、アビゲイルが新たに習得したタイヤを転がす技を巧みに操り、「タイヤ職人」として実況や視聴者を沸かせました。

くみてよせん

↑優勝が決まった時の久保選手(写真右)。彼の2019年の不調ぶりは誰もが知っていたため、他のプロゲーマーが一挙に押し寄せ、肩を抱き合った

あまりにも遅すぎたシンデレラストーリーと、匠ともいえるタイヤ捌きでファンや現地の観客を味方につけた久保選手は大会本選当日も、1枚も2枚も格上の世界各国の強豪選手に対して大金星を挙げ続けます。結果16人中5位タイと大奮闘を見せ、彼が舞台を降りる際には会場から溢れんばかりの久保コールが巻き起こり、彼にとっての「ゲーマー人生で最も充実した2日間」は幕を閉じました。

そんな久保選手ですが、沢山のファンを獲得した後2020年もアビゲイルの新コンボやタイヤネタを投稿し続けています。もちろん生配信では持ち前のトーク力は健在で、今から応援するにはもってこいだと私は思います。
「ベテランの選手もいいけど、新世代の選手も応援したい」「打ったコメントが読まれたりすると嬉しい」という方は、ストーム久保選手の応援がおすすめです。



まとめ

今回は今までスト5eスポーツに触れたことの無い方向けに、その1よりもエピソードを中心にしてみましたが上手く伝わりましたでしょうか?
まだまだ紹介したいプロゲーマーの方は沢山いらっしゃいますが、やはりスポーツを語る上ではもう一つ紹介しなければならないことがあります。
次回、日本選手の前に立ちはだかる"海外の選手"を何人か紹介したいと思います。
…と思いましたが、獣道3の発表に伴い先に海外選手紹介の方を以前取り上げたのでそちらも興味があれば読んでいただけると幸いです。

ここまで見ていただき、ありがとうございました。

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