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墓地対策テーマ夢の共演!ビーステッド入りエクソシスターデッキ解説【遊戯王マスターデュエル】

序文

皆さん、こんばんは。
今回は、筆者が今期のランクマッチで使っているビーステッド採用型【エクソシスター】の紹介記事になります。
エクソシスターとビーステッド、共に現環境で覇を競う強豪テーマであり、単純に強いカード同士を掛け合わせた面白味に欠ける構築ですが、その代わり、実用性はそこそこ高いデッキとなっているので、デュエリストの皆様の何かの参考になればと思います。

デッキレシピ

メインデッキ 40
モンスター 25
3《増殖するG》
3《灰流うらら》
3《エクソシスター・エリス》
3《エクソシスター・ステラ》
2《エクソシスター・イレーヌ》
3《エクソシスター・ソフィア》
3《エクソシスター・マルファ》
1《深淵の獣マグナムート》
1《深淵の獣サロニール》
1《深淵の獣ドルイドヴルム》
2《深淵の獣ルベリオン》
魔法 7
1《復烙印》
2《墓穴の指名者》
1《抹殺の指名者》
3《エクソシスター・パークス》
罠 8
3《無限泡影》
2《エクソシスター・バディス》
2《エクソシスター・リタニア》
1《烙印の獣》
EXデッキ 15
1《No.39 希望皇ホープ》
3《エクソシスター・ミカエリス》
2《エクソシスター・カスピテル》
2《エクソシスター・ジブリーヌ》
2《エクソシスター・アソフィール》
2《エクソシスターズ・マニフィカ》
1《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》
1《天霆號アーゼウス》
1《コードブレイカー・ウイルスソードマン》

【エクソシスター】とは?

今更語るほどでもない気がしますが、一応補足として。
【エクソシスター】はエクシーズ召喚を主軸に据えたデッキで、相手の墓地利用を咎める動きが特徴的です。

"エクソシスター"メインモンスターは全員②の墓地対策効果を持っており――
――それによって、これらの強力なエクシーズ体に変身する
相手が墓地に触った瞬間に"エクソシスター"モンスターを特殊召喚して
一気に2体変身という動きも可能

とはいえ、相手が墓地を利用しないデッキであっても、通常のエクシーズデッキと同等の動きをすることが可能なため、どちらかというと、自分が墓地を利用しないデッキである=相手の墓地対策の影響を受けない点の方が重要だったりします。

これ1枚でエクシーズ召喚まで繋げられる
このデッキを環境デッキに押し上げた立役者
普通のデッキなら打たれるだけで1ターン稼がれてしまう極悪カードだが
エクソシスターはこれを全く意に介さない
むしろ自分がこれを採用することも

なので、総じて、この【エクソシスター】というデッキは、墓地利用という戦略をお互いに封じた状況から、この真っ当なエクシーズデッキに勝つ手段があるかと相手に問いかけるような、相手をフェアデッキの土俵に落として戦うタイプのデッキだったりします。
銃撃戦のプロをファイトリングの上に立たせてボクシングで戦うとか、そういうイメージ。

純正【エクソシスター】との違い

で、先に結論から言ってしまうと、このデッキは通常の【エクソシスター】デッキと比べ、自由枠の枚数に雲泥の差があります。
といっても、それも当然の話で、通常の【エクソシスター】デッキは"エクソシスター"カードを20枚ちょっと入れたら、残りは全てフリースロットです。
そのため、十分量の手札誘発に2種の指名者、後攻で使う《拮抗勝負》など、汎用カードをがっつり採用。
そこから更に《ディメンション・アトラクター》や《次元の裂け目》などの墓地対策カードを使い、有利なマッチアップを完全に制そうというのが、一般的な【エクソシスター】デッキの構築となっています。
実際、筆者も今月に入るまで、そういう構成にしていました。

しかし、先月あたりから【ふわんだりぃず】や【ラビュリンス】など、こちらの墓地対策を全く意に介さないデッキが環境に顔を出すようになり、特に《ディメンション・アトラクター》や《次元の裂け目》などの墓地対策カードが手札で腐るゲーム展開が増えてきました。
そこで、このあまりある自由枠を汎用カードではなく、何かしらの出張ギミックに置き換えることはできないかと考えました。
そもそもの話、この【エクソシスター】というデッキ、他の環境デッキほどインチキじみた動きは出来ない(代わりにいろんな墓地対策カードで相手をこちらの土俵に落とす)ので、何かしらの形でデッキの地力を上げないと、いろんなデッキと当たる環境では勝ちきれないんですよね。
少なくとも、普通の【エクソシスター】で勝ってる人は、環境に刺さる汎用カードを的確に選んで勝っているような、そんな印象があります。
もちろん、そういう上手な勝ち方を目指してもいいんですが、周回必須のランクマッチでは、いくらか楽して勝てる方が良いですよね。体力的にも、精神的にも。

そんなわけで、この余っている自由枠に入れられるような、デッキの地力を上げられるサブギミックとして"ビーステッド"を採用したわけです。

地味にとんでもないパワーカード

特定のデッキを意識するなら汎用カードを多めに取れる通常の構築、幅広い相手を意識するなら《深淵の獣ルベリオン》絡みの展開が雑に強い"ビーステッド"型って感じですね。

シナジー要素とアンチシナジー要素

じゃあ、実際問題"エクソシスター"カードと"ビーステッド"カードの噛み合いはどうなのかというと、良いところも悪いところもあるというのが正直な感想です。
まず、良い点は2つ。

墓地対策デッキという共通のテーマ性

"エクソシスター"と"ビーステッド"は、どちらも相手の墓地利用を咎める性質の効果を持ったカード群です。
そのため、2つのテーマが混じっているとは思えないほど、デッキに一貫性があるんですよね。
こういうテーマ性の分かりやすいデッキは、その強みと弱みもはっきりしているため、いろんな意味で扱いやすいです。

また、当然と言えば当然ですが、"ビーステッド"モンスターの特殊召喚コストを自分の墓地の"エクソシスター"で賄えるため、"ビーステッド"が墓地対策として機能しない相手とも、ある程度ラフに戦えるようになっています。
そういう意味でも、この2種のテーマは非常に親和性の高い組み合わせだと思いますね。

エクソシスターに足りない要素を補える

元々、メタゲームに頼らず、デッキの地力を上げるというコンセプトだったので、これができなければ意味がないという見方もあるのですが、いずれにせよ、デッキのスペックは従来のものより一段階上がっています。
特に【エクソシスター】デッキの中核である《エクソシスター・マルファ》にアクセスできない初手を配られた時でも《深淵の獣ルベリオン》があれば、これ1枚から《復烙印》《烙印の獣》を並べられるため、いわゆるサブ初動的な役割を果たすことができます。

他にも、厄介な《センサー万別》をかわす術がある(今回は採用しそびれているが、モンスター2体を並べられれば《トロイメア・フェニックス》で破壊できる)点や、従来の【エクソシスター】デッキで少し気になる打点不足感を"ビーステッド"モンスターで補える点など、いろんな意味で本家【エクソシスター】では手が届かなかった部分に手が伸ばせるようになっています。
この枠に7枚も割いているので、それぐらいの役割は果たしてもらわないと困るんですが。

……と、まぁ、総じて、何か明確な強みが1つ生まれているというより、全体的なスペックが底上げされているような感じですが、一方で噛み合わない部分も2つほど存在します。

一部のカードの制約に引っかかる

1つ目は、"エクソシスター"カードについている制約の一部が"ビーステッド"カードを使用できなくする点。
特に問題となるのは、デッキの核となっている《エクソシスター・マルファ》の制約。

効果を使うと"エクソシスター"モンスター以外の特殊召喚を封じる

これにより、このカードを絡めた展開をしようとすると、自然と《深淵の獣ルベリオン》の特殊召喚を諦めなければならなくなったり、後攻時に"ビーステッド"モンスターを絡めて8000打点を用意することができなくなったりします。
また、召喚条件が「自分の場のモンスターが存在しない、またはエクシーズモンスターしかいない」となっているので、相手が先攻の時に"ビーステッド"モンスターを墓地対策として特殊召喚すると、返しのターンで《エクソシスター・マルファ》を特殊召喚できなくなるなど、とにかくこのカードと"ビーステッド"との相性があまりよくないです。
まぁ、それでも《深淵の獣ルベリオン》で墓地対策用の"ビーステッド"をサーチすることだけはできるので、壊滅的な弱点ではないですが。

また、他にも《エクソシスター・リタニア》との噛み合いが若干悪かったりします。

場のモンスターが"エクソシスター"のみでなければならない

場に"ビーステッド"モンスターを特殊召喚すると、このカードの発動条件を満たせなくなるため、扱いには気を付ける必要があります。
ただ、こちらは《烙印の獣》で場の"ビーステッド"モンスターをどかしたり、特殊召喚する前に《エクソシスター・リタニア》を使ってしまうなどの対処法があるので、先に紹介した《エクソシスター・マルファ》とのアンチシナジーほど致命的ではないですね。

同型戦に弱い

"ビーステッド"モンスターは相手の"エクソシスター"モンスターの制約に引っかかるため、ミラーマッチになると途端に頼りなくなります。
少なくとも、手放しに"ビーステッド"モンスターを特殊召喚しようとすると《エクソシスター・バディス》などで急に"エクソシスター"が場に現れて変身条件を満たしてしまう、なんてことも。

地味に【エクソシスター】対面で気を付けなければならない罠

なんだかんだで忘れている人も多い気がしますが、"エクソシスター"は本来、固有効果で墓地利用を咎めるのがメインの動きなんですよね。
なので、召喚条件がもろに引っかかる"ビーステッド"にとって、彼女らは天敵とすら言えます。

それでもビーステッドを使う理由

どことなく利点より欠点の方が目立っているような気がしますが、それでも"ビーステッド"を使う理由は、単純に"ビーステッド"カードが強いから。これに尽きます。

緩すぎる条件の特殊召喚効果とサーチ効果持ち
全ての元凶
1枚で毎ターン2枚稼げる地味にやばいやつ
場のカード1枚を破壊できるシンプルな除去

この2枚を《深淵の獣ルベリオン》1枚で展開する動きが非常に強力な上、そのために必要なパーツも《烙印の獣》以外は素引きしてもたいして困らないという安心設計。
特に《復烙印》の①効果を《エクソシスター・ミカエリス》の除外効果などでも満たせるのが大きいですね。
これのおかげで《復烙印》を素引きしても、とりあえず最低限の仕事をさせることはできます。

また、他の"ビーステッド"モンスターも強力なカード揃い。

特殊召喚したターンのエンドフェイズに《深淵の獣ルベリオン》をサーチできる
比較的緩い条件でモンスターを1体除去できる

これらのカードをOCG環境で3枚使えた時期が存在するというのが信じられなくなるレベルでハイスペックです。

なので、正直なところ、細かいアンチシナジーなんかたいして気になりません。それぐらい単体のカードパワーがおかしいんですよ、こいつら……
自分で使っておいてなんですが、事前に制限カードになってくれて本当に良かったです。

その他の採用カードについて

ぶっちゃけ、今回の"ビーステッド"入り【エクソシスター】デッキはまだ試運転の段階で、微調整はまだ済んでいないのですが、先にも言った通り、このデッキは従来の【エクソシスター】より自由枠が少ないので、最低限の手札誘発と指名者2種を入れただけでデッキがあっさり40枚に到達したりします。
ビーステッドを入れた分《無限泡影》あたりは減らしても良さそうですが、それでも数枚しか弄る余地がなさそうなので、とりあえず今のままでも問題はないかなーと。
強いて言うなら《拮抗勝負》が2枚ほど欲しいかも?

後攻から捲る用
《冥王結界破》などでも可

それと、EXデッキにも3枚ほど自由枠があって、最近は耐性持ちモンスターを倒すための《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》セットと《No.41 泥酔魔獣バグースカ》対策の《コードブレイカー・ウイルスソードマン》を使っていますが、他にも《センサー万別》対策の《トロイメア・フェニックス》や、雑に"ビーステッド"モンスターが2体並んだ時に出せるランク6エクシーズモンスター、自力で場からいなくなれる《空牙団の懐剣 ドナ》など、選択肢は結構いろいろあるので、そのへんは各々の好みに合わせてもらって大丈夫です。

どの道《エクソシスター・マルファ》などの制約から、通常時は"エクソシスター"エクシーズモンスター以外を使うことがないのでね。

エクシーズ次元のやべーやつ

……あっ、名誉エクソシスターの方は座っててもろて。

実践編

まとめ

いかがだったでしょうか。
ぶっちゃけ、このデッキは普通の【エクソシスター】と7枚程度しか違わないので、普通に【エクソシスター】側のギミックだけで勝ててしまうことも珍しくないです。
が、今後、環境の墓地への依存度が下がった際に【エクソシスター】の調整パターンのひとつとして使えるかもしれないので、とりあえず「ビーステッドとの組み合わせは悪くない」ということだけ覚えておくと、いいことあるかもしれません。
……まぁ、その前に《深淵の獣ルベリオン》が規制されるかもしれませんが。
それでは、また。

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