どうやって私がEDHのデッキを組んだか【MTG】
序文
皆さん、こんばんは。
というか、お久しぶりです。
去年あたりまでは遊戯王マスターデュエルで【ブラック・マジシャン】デッキを使い続けたり、日々の趣味活動をだらだらと日記にしていたりしたんですが、今年に入ったあたりからプライベートが忙しくなり、いかんせんまったり記事を書く暇もないという……
……いや、まぁ、本当に記事を書く時間が無くなったのは、そもそも今年に入ってから諸事情でMTGに本格的に復帰し、ほぼ毎日のようにカードを触っているからというのもあるんですが。
なにはともあれ、今回はMTGこと『マジック・ザ・ギャザリング』より。
少し前に、私がEDH――統率者戦に参入した際、どのようにして自分のデッキを構築したかという備忘録になります。
ああ、ちなみに、先に言っておくと、私が今回組んだデッキの統率者は《龍王オジュタイ》です。
そのため、私と同じく《龍王オジュタイ》のデッキを組んでいる方には、多少なりとも参考になる部分があるかもしれません。
が、今回はどちらかというと、私と同様に統率者戦に慣れておらず、新規参入に当たってデッキ構築をどうするか?
そんな悩みを抱えている皆様へ向けた内容にしたいと考えております。
なので、今回の記事では、デッキの細かいカード選択理由などについて、敢えて割愛させていただきますことを、あらかじめご了承ください。
もし何かしら気になった方がいらっしゃいましたら、コメントにて。
それでは、本編に入っていきましょう。
統率者の選定
一応知らない人もいるかもしれないので、改めて説明しておきます。
統率者戦(EDH)とはMTGの特殊フォーマットの1つで、通常のカードゲームの2人対戦とは打って変わり、3~5人のプレイヤーが一斉に卓につく――いわゆる"多人数戦"のゲームです。
そして、その最大の特徴が"統率者"の存在。
ざっくり言うと、ゲーム開始時に自分のデッキの中から伝説のクリーチャー1体を"統率者領域"に置くことができ、そして"統率者領域"にあるクリーチャーは手札に持っている時と同じ要領でプレイすることができ、また、そのクリーチャーが場から離れる際、追放だろうがデッキバウンスだろうが、それを"統率者領域"に戻すよう置換してもよい――つまり、統率者は除去されても何度でもプレイ可能というもの。
要するにですね、遊戯王の"デッキマスター"やヴァンガードの"ヴァンガード"よろしく、自分のデッキのリーダーとなるカードを1枚選んで、それを主軸として戦うのがこの統率者戦というフォーマットなわけです。
細かいルールは話すと長くなるので割愛します。
詳しくは公式サイトをチェック!
……なので、まぁ、とにかく統率者戦用のデッキを組むにあたって、どのカードを自分の統率者にするかという議題が出たわけですが、これに関しては、結構すぐに答えが出ていました。
そりゃあ、愛着ある1枚をデッキの主役に据えるのは当然ですよね?
ぶっちゃけ、統率者戦は通常と違って多人数戦なので、どのカードを統率者に据えても、メインデッキの方が最低限整っていればゲームに参入することは難しくないんですよね。
麻雀なんかそうじゃないですか。多少腕に差があっても、時の運やその場の流れで勝ててしまうことは決して少なくない。
こういう多人数戦ゲームは人数が増えれば増えるほど、個人の力量差を誤魔化せてしまう傾向にあるんですよ。
なので、統率者の選定は強い弱いより好き嫌いで、いっそフィーリングでパッと決めてしまった方が楽かと思います。
まずは情報収集
そんなわけで、今回使う統率者は割とすんなり決まったので、次は情報収集。
カードゲームにおいて、カードを知ることはなによりも大事なことです。
特に今時は、到底把握しきれない程のデッキレシピがネットの海に転がっていますから、これを使わない手はないです。
いつも通りグーグル先生で「龍王オジュタイ EDH」と調べて、他の人がどんな風にデッキを組んでいるのか……
……あれ、あんま情報が出てこないな?
全く出てこないわけではないですが、若干情報が古かったり、ブロールという仕様カード範囲の狭い統率者フォーマットの構築が出てきたりと、普段より情報収集は上手く行かない感じです。
ただ、それもそのはず。
統率者はMTGの無数にいる伝説のクリーチャーから1体を指定してデッキを組むため、組めるアーキタイプ=MTGの30年分の伝説のクリーチャーの種類数あり、まぁ要するに、同じデッキ組んでるやつそんなにいねーと。
とはいえ、本国アメリカでは従来の構築フォーマットより人気があるとすら言われている統率者戦。
英語能力が必要になりますが「EDHREC」という統率者専用の大型情報サイトもあり、そちらでは伝説のクリーチャー名で検索すると、そのサイトに登録されている無数のデッキリストから、その統率者のデッキで採用されているカードのトップ50が出てくるという、まーなんとも便利すぎる検索機能があったりするんですよね。
それに、日本国内だけでも、割と1人2人ぐらいは先駆者がいたり、それとなくデッキアイデアだけツイートしてくれてる人がいたり、その統率者と能力の方向性が似通っているクリーチャーで調べたら意外となんとかなったり……
とにかく、調べ方次第で情報収集はなんとかならなくはないので、頑張って使えそうなカードを片っ端からリストアップしていきましょう。
探し方のコツとしては、
1:採用率の高いカード
2:自分の統率者と直接コンボになる相性の良いカード
3:先駆者がどういう勝ち筋を意識してデッキを構築しているか
を意識するのが良いと思われます。
まず1に関しては、自分のデッキと相性の良いカードを探すことよりも、自分のデッキでも使える汎用カードを探すことが第一目標となります。
これは前者が後述の2にも該当しているからというのもありますが、それ以前に、よほど研究の進んでいる人気統率者でもない限り、自分の統率者とベストマッチするカードを先駆者全員が見つけられているとは限らないんですよね。
少なくとも、このカードは1人しか使っていないから、あまり強くないのかもしれない……という考え方は禁物です。
実際に使ってみると、実はこの上なく強力な1枚になるかも……?
じゃあ採用率なんか気にしなくてええやんという話になりそうなんですが、これはあくまでも統率者にフィットしたカードの話。
詳しくはまた後述しますが、この統率者戦におけるデッキ構築は、
・土地やマナアーティファクトなどのマナ基盤
・ドローカードなどのリソース加速
・デッキの動きを安定化させるサーチカード
・汎用的な妨害カード
が大部分を占めます。
どんなにカジュアルな構築にしたとしても、デッキの半分以上はこの3種で埋めないとデッキとして機能しません。
なので、これに関しては同じ統率者のデッキだけでなく、同じ色の別の統率者のデッキなども確認し、
・土地基盤はどうなっているか?(二色土地がどれだけ入っているか、色の出ない特殊土地は何枚まで入れられそうか)
・マナアーティファクトはどういったものを採用しているのか?平均何枚ほど採用しているのか?
・ドロー加速やサーチカードにはなにが使われているのか?
・対戦相手の妨害にはどういったカードが使われているのか?
などをしっかりリサーチし、しっかりとしたデッキの基盤を作り上げていきましょう。
そして、その基盤の上に味付けしていくために必要なのが、2の自分のデッキと相性の良いカード群。
こちらは先ほど言った通り、採用率は気にせず、とにかく先駆者が採用していたカード、あるいは自分で思いついたコンボなどをありったけ列挙していきます。
そうして最後に3つ目。
先駆者たちがどういった戦略でデッキを組んでいったかという情報。
特にコンボによる勝利が勝因の大部分を占める統率者戦において、勝ち筋のイメージができているかどうかは、デッキのクオリティを大きく左右するものになりがちです。
トークンを並べて勝つのか、追加ターンで勝つのか、それともシンプルに殴り切って勝つのか……
どういう形にしても、そのイメージができているかどうかでデッキ構築のゴールも大分変わります。
単純に自分の統率者と相性の良いカードを雑に採用してデッキ完成!とするのは、個人的にあまりオススメしませんね。
自分の勝ち筋をしっかりイメージしてデッキを構築するのは、統率者戦に限らず、全てのカードゲームにおいて重要なことだと改めて強調しておきます。
この辺は過去の自分の記事(1、2、3)あたりでも触れてるので、気が向いたらどぞ。
役割と枚数配分
さて、使えそうなカードを一通り調べ上げたところで、次はいよいよデッキ構築……なのですが。
実は、統率者戦用のデッキには、通常のデッキ構築とは異なる点が3つあります。
1:メインデッキの枚数は99枚固定
2:使用できるカードの色は統率者が持つ色に限定される
3:同じカードを2枚以上入れてはならない
1は統率者カードも含めて100枚デッキにしろという制約。
まぁ、カードの種類が膨大なMTGにおいて、デッキを60枚から100枚にすることは大した問題ではありません。
一応、相棒カードやら共闘カードやらを使った場合に101枚になったり98枚になったりするんですが、これまた説明が面倒なので割愛。
2は単色/無色の統率者を使う場合ならそこそこきつい制約になりがちですが、こちらも大体2色あれば困らないという印象。
いろんな色を使いたいなら5色の統率者を用意すればいいだけですしね。
ただ、3に関してはちょっと面倒です。
同名カードを2枚以上使えない、いわゆる"ハイランダー"と言われる構築ルール。
これがあるせいで、統率者戦では特定のカードに頼ったぶん回りパターンを用意する構築が難しくなっています。
加えて、ハイランダー構築で99枚デッキとなると、デッキ全体のバランスを整えるのも一苦労です。
デッキ調整の段階でカードを雑に入れ替えていたら妨害用カードが減りすぎて負けが重なってしまうとか、ドローカードが無くなって動きが安定しなくなったとか、そういう事例が山ほど出てきそう。
なので、筆者は今回、採用カードを5つの役割に分類し、それぞれの枚数配分をあらかじめ決めておくことにしました。
具体的には、こんな感じ。
1:土地カード(33枚)
2:土地以外のマナ基盤カード(12枚)
3:ドロー・サーチカード(18枚)
4:勝ち筋に繋がる攻めのカード(18枚)
5:相手の行動を妨害する守りのカード(18枚)
1と2に関しては、まとめてマナ基盤と考えてしまうのもありかもしれません。
また、今回は自分の使っている統率者が5マナと若干重たい《龍王オジュタイ》ですので、この種のカードを少し多めに採用しています。
が、要はマナ基盤をしっかり取って、残りをデッキの潤滑剤/勝ち筋/妨害に均等に割り振るだけですので、実はそんな難しい話ではないです。
ぶっちゃけ、1~2枚ズレても誤差の範囲内ですしね(笑)
ただ、採用しているカードによっては、複数の役割を兼ねている場合もあるかもしれません。
例えば、今回の《龍王オジュタイ》デッキでは(デッキレシピは下の方に載せときますが)《交錯の混乱》というカードを採用しています。
本来の使い道は下の"変成"という能力でコンボパーツを探すためのサーチカード――つまり3に役割分担されるカードではあるんですが、上の能力でインスタントかソーサリーを打ち消すことも出来るため、5の妨害の役割もこなせてしまいます。
こういう場合、自分はデッキに入れた際の本来の役割の方を重視します。
当然、このカードを今回採用した目的はサーチの方が主であるので、3のサーチカードに分類されると。
また、この体で行くと《リスティックの研究》あたりも少し判断が難しいですが……
これは1マナ追加要求という妨害がしたいわけではなく、どちらかというと追加のドローが欲しいというニュアンスであると自分は考えているため、こちらもドロー・サーチカードの部類であると判断しています。
ここは人それぞれ思うところがあるでしょうから、そこはそちらにお任せします。
いずれにしても、自分なりに採用しているカードが上記のいずれであるのかをしっかりとラベル付けし、それらがある程度まとまった枚数配分になっていれば、変に妨害要素が足りなくなったり、手札が足りなくて困ったりしなくなるだろうという話です。
ああ、あと一応、統率者によってはドロー自体が勝ち筋に繋がる場合などの要因から、この枚数配分を崩した方が強いパターンもあるというのは、前もって補足しておきます。
実際のデッキ構築
さて、それでは実際に筆者がこの理論の元、どういうデッキを組み上げたのか。
実践例を出していこうと思います。
まず、先ほどから言っている通り、今回使用する統率者は《龍王オジュタイ》
そして、使用できる色は青白2色のため、プレイアブルな汎用カードは大体こんな感じ。
マナファクト:《太陽の指輪》《秘儀の印鑑》《魔力の櫃》など
ドロー&サーチ:《リスティックの研究》《神秘の教示者》など
妨害:《剣を鍬に》《激情の後見》《告別》など
次に、勝ち筋に繋がるカードや《龍王オジュタイ》と相性の良いカードについて。
まずは、アンタップ状態時のみ呪禁付与という性質から、警戒能力を付与するカードや、カードをアンタップするカードなどが候補に挙がります。
そして、勝ち筋としては《龍王オジュタイ》でダメージを通して手札を稼ぐ→追加ターンを得るをループさせる動きが一番強力そうに見えたため、これを主軸に据えました。
まぁ、流石にそう追加ターン系カードばかり引き続けることはできないので……
1:《神秘の聖域》と《交易路》を揃えて無限ターン
2:《等時の王笏》+《劇的な逆転》で無限マナor《ナーセットの逆転》で追加ターン呪文無限コピー
3:《グラムドリング》などで火力爆上げして統率者ダメージで勝ち
4:《召し上げ》で勝ち
このいずれかにたどり着くまで追加ターンとオジュタイ攻撃でデッキを掘りまくるような構築になりました。
そして、デッキリストがこんな感じ。
ちょくちょく弄ってるので現行のものとは少し違うリストなんですが、枚数配分は概ね間違ってないはずです。
カードを入れ替える時は同じ役割のカードから交換先を選定するようにしているので。
まとめ
いかがだったでしょうか。
統率者戦はどちらかというと多人数でワイワイ遊ぶのに向いているカジュアルなフォーマットですが、そのデッキ構築はどうも初心者には難しい節があるような気がします。
なので今回は、そんなデッキ構築に悩むあなたへ、あるいは統率者戦に誘った友達がデッキ構築で悩んでいるようなあなたへ、何かしらの道しるべになればと思って久方ぶりに筆を執らせていただきました。
余談ですが、この記事で紹介した"役割"理論を応用すれば、安価構築も少しやりやすくなったりします。
例えば《激情の後見》が買えないなら同じ役割の《秘儀の否定》にすればいいとか、《ウルザの物語》が買えないなら同じような役割の《作戦室》にするとか。
高額カードを安価のカードに変えたいという時は、とにかく似た役割のカードで交換するのがちょっとした構築のコツだったりします。
本当に高額カードでしかごまかしが効かない場合もあるんで、その時は腹をくくるしかないんですが……
なにはともあれ、今回の要点は3つ。
1:情報はありったけ集める!
2:デッキの勝ち筋(戦略)を練る!
3:カードの役割を決め、適切に配分する!
これさえ守れば、デッキ構築で困ることはない……はず。
少なくとも、筆者は毎回こんな感じでサクッとデッキ構築してます。
何かの参考になれば幸いです。
そんなわけで、今回はこのへんで。
次回の更新は……また来年かな?(笑)
まぁ、気分次第です。いつも通りね。
それではっノシ
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