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「なつかしいのに新しくて,キレッキレなのに切なくて,コミカルなのにジーンとくる曲」
「コンピューターおばあちゃん」という曲を知っていますか?
♬ コンピューターおばあちゃん,コンピューターおばあちゃん
で始まるあの曲です。
おそらく,50代以上の方だったら,一度は聞いたことがあるんじゃないかな。
先日,ユーチューブのおすすめに,この曲が出てきたのです。
「わっ,なつかしい」と思い,聞いてみました。
子どもの頃,朝ごはんのBGMは,NHK第一放送でした。
番組の中に,「みんなのうた」のコーナーがあって,歌を聞いてから登校するのが,生活パターンでした。
その「みんなのうた」で流れていたのが,「コンピューターおばあちゃん」です。
♬コンピューターおばあちゃん,コンピューターおばあちゃん
というフレーズが,ずっと耳の奥に残り,気がつくと口ずさんでいました。
ところが,久しぶりに聞いたら,子どもの頃の印象とかなり違っていたのです。
1.曲のアレンジがものすごくイイ!
一瞬,YMOの「ライディーン」を思わせる曲の入り。
シンセサイザーを駆使した演奏,小気味良くリズムを刻むドラムの音,
思わず体が動き出します。
それもそのはずです。
調べたら,この歌,作詞・作曲は伊藤良一さんで,編曲は坂本龍一さんでした。
伊藤良一さんの,センスある歌詞,親しみやすいメロディの素晴らしさは言うまでもありませんが,アレンジも最高に曲を引き立てているのです。
「さすが,教授!」と思わず膝を打ってしまいました。
こんな素敵な曲に出会っていたとは,なんて贅沢な子ども時代だったのでしょう。
2.「コンピューターが得意なおばあちゃん]ではなく,
「コンピューターのように,何でも知っているおばあちゃん」
当時は,最先端のコンピューターを,自由自在に操れるおばあちゃんだと思っていました。
しかし,歌詞に,
物知り博学,
ぼくの聞きたいこと何でも教えてくれる
などとあるので,
「コンピューターのように,何でも知っているおばあちゃん」
が正しい解釈ではないでしょうか。
3.おばあちゃんは,すでにこの世にいない
歌の途中で,
「ずっといつまでも 長生きしてください
夢の宇宙旅行 きっとできる日がある」
というセリフがあります。
当時は,このセリフのまま,
「おばあちゃん長生きしてね。宇宙旅行に行けるといいね」
という願いと思っていました。
しかし,おばあちゃんはすでに他界しており,
ぼくは少年ではなく,いい年の大人になっていたのではないでしょうか。(何の確証もありませんが)
ふと,おばあちゃんと熱く語った「宇宙旅行の夢」を思い出し,
あのときの気持ちを取り戻そうと決意する。
「おばあちゃん,頑張るから,天国から見ていてね」
そんな歌にも聞こえてきました。
いろいろと自分勝手に解釈してみました。
さて,昔と今で変わらないこと,それは,おばあちゃんへの敬愛。
「おばあちゃんへの讃歌」であることは,間違いありません。
久しぶりに,「コンピューターおばあちゃん」を聞いてみたら
「なつかしいのに新しくて
キレッキレなのに切なくて
コミカルなのにジーンとくる曲」
でした。