日本人は本当に礼儀正しいのか? 訪問介護士@オーストラリア
つい先日、日本人はマナーや礼儀を重んじることが異文化ケアの壁になっている、という話を書きました。ちょうどその後、日本のスポーツ用品店でアルバイトをしている娘がこんなことを言っていました、「日本人はマナーが悪い」と。
え!?私が書いたことと真逆ではないですか。
娘は英語が堪能なので、外国人環境客の接客をすることが多く、世界中に住む様々な人と話をする機会があります。娘曰く、その中でダントツに日本人のマナーが悪く、その次が中国人、とのこと。私が「若い子たちだけでしょ?」と言うと、「いやいや、結構年配の人もマナー悪いの。靴の違うサイズがほしい時も『●●cm』と言い放つだけで、「●●㎝、お願いします」ってお願いします、とか言わないし、持って行っても「ありがとう」とかぜーんぜん言わないの、と。ホントかいな?外国人観光客だと「please」「Thank you」って大体の人が言うもん、と娘。へー、そうなんだ。外国人観光客は旅行中という状況(つまり楽しい時間)は影響しているとは思いますが、日本人のマナーが悪いと言われるのはあまり嬉しくないですね。
最後には「ママも買い物する時、PleaseとかThank youとかちゃんと言ってる?」と言われてしまう始末…。メールではPleaseは必ず書くし、買い物などでも、会話では「May I…?」「Could you…?」とか丁寧に言うようには気を付けているけれど、言われてみればPleaseを忘れちゃう時あるかも、気を付けます。反省しきり。買い物時に周りを見ると、ちゃんと「Please」と最後に言っている人、多いですね。おー、これですね!
もっと大事なことを娘は言っていました。「Please」とか「Thank you」とかちゃんと言ってくれるお客さんに対しては、もっといいサービスしよう、この人のために頑張ろう、この人のほしいものを見つけるのを精一杯手伝いします!って思えるんだよねー」と。言わない人に対しても、もちろんちゃんとやるけど、内心は「態度悪っ!!!」って毒ついているそうです。あー、これって介護の仕事でも同じだな、と思ったんですよね。こんなちょっとした言葉だけで、全然気持ちが変わるんですよね。この人のために頑張ろう!って。言葉や態度って本当に大事ですね。
人種や国民性で一括りにして決めつけるのは私は好きではないですが、敢えて言うならば、日本人って、相手に対してはマナーや礼儀正しさを求めるけれど、自分が誰に対しても礼儀正しくできているかは別なのではないかと思いました。特にお店やレストランの店員さん、受付の人、介護士や看護師…。お客はこっちだ、患者はこっちだ、お金を払っているのはこっちだ、という思いが言葉や態度に出ている人っていないでしょうか。「ありがとう」と一言添えたり、笑顔を返したり、ちょっとした言葉や態度を気を付けるだけで、相手の気持ちや対応が変わってくるかもしれませんね。そして、そんなことが広がって当たり前になっていけば、社会全体もいい方に変わるんじゃないかな〜なんて思ったりもします。