手放すって難しい 訪問介護士@オーストラリア
6年前に手根管症候群になり、数年かけてやっと痛みが治まってきたところで、今度は肩に限界が来てしまいました…。
級に激痛が走り、これはおかしいと、すぐに病院に行きまして、レントゲンとウルトラサウンドで検査したところ、肩峰下滑液包炎&三角筋下滑液包炎と診断されました。抗炎症薬を処方してもらい、数日痛みで寝られない夜を過ごした後は、激痛は治まったものの、毎日痛みを感じながら仕事をしています。原因は腕の使い過ぎなのは明らかですが、仕事で手を使わないのは不可能…。あー、介護士ってホント身体が資本の仕事だなぁと感じずにはいられません。
激痛が治まったので、大抵の業務はできるのですが、掃除機だけはやっぱりつらい。特にカーペットで古い掃除機の組み合わせは、一気に肩に力がかかり、痛みが来ます。
掃除機がメインのシフトでは、「できません」とは言えませんので、やるしかない。この2週間、診断がつく前ですが、シフトを外してもらおうか、いや、でも信頼してくれているクライアントさんを裏切れないし…と葛藤しておりました。
「今日はちゃんと言って、もう来れないって言おう!」と思って行ったシフトだったのに、とーーーっても素敵なご夫婦を前に、もう来られません、って言えなかった…。「あなたが来てくれて本当に嬉しいわー」「100点中100点よ」なんて言われたら…。あー、私って弱いな。See you next week!っていい顔して帰ってきてしまいました。
家に帰ってから、改めてどうするか考えました。手根管症候群になった時、同じマインドで仕事を続けて、結局痛みが悪化して、一気にほとんどのシフトが入れなくなって、会社にもクライアントさんにも多大な迷惑をかけたし、自分自身、治すのに相当のお金をかけました。痛みと戦った期間が長くて辛かったのです。同じ過ちを繰り返してはいけない!そう自分に言い聞かせて、勇気を出して、会社に「掃除機をかけるのがメインのシフトを外してください」と連絡を入れました。
ある人にとっては当たり前の行動かもしれません。でもこの行為は私にとって本当に辛いし勇気のいることでした。伝えた後も、直接説明もせずにもう会えなくなってしまうことへの後悔や申し訳なさが押し寄せてきます。
でも、自分が元気じゃないと、誰の手助けもできない、と前回痛感したので、今は自分を大事にする選択をしました。本当は掃除、大好きなんです。掃除でみんなを幸せにできる、そう思ってるくらい。それができないのが悔しいけど、またできるように治療とリハビリ体操を頑張ろうと心に誓ったのでした。