自分を守る介護のやり方 訪問介護士@オーストラリア
今日は、数年に1回あるManual Handringのトレーニングの日でした。
オーストラリアでは、働く人の安全と健康に対する意識が高く、その仕組みもできています。このトレーニングもその一環で、身体の使い方やリフティングマシーン等の使い方を学びます。
介護のお仕事はどの企業でも、No lift policyは大原則。重いものを持ってはダメ、と何度も言われます。こういったポリシーを学ぶ度にいつも思うのですが、意識そのものが日本と大きく違います。相手の前にまず自分を大切にしなさい、というのが大原則なのです。
例えば、日本だったら、足で何かするのはマナーが悪い、失礼だというのが当たり前の感覚ですが、オーストラリアでは自分の身体が痛むことは絶対するな、車いすの足置きは手でなく足で、ブレーキは手でなく足でやるように、と指導されます。介護士の腰を痛めるから、と!
もっと驚くのは、クライアントさんが転びそうになったら、支えようとしてはダメ、転ばせなさい、無理に支えたらあなたの身体を痛めますから、と!
いやー、日本だったらあり得ないですよね。
私自身、100㎏近いクライアントさんが転びそうになって支えた時(重すぎて支えきれず、結局転んでしまいました…)、ひざを痛めて、数ヶ月痛みが取れなかったことがあります。あー、あの時、そのまま転ばせなきゃいけなかったのか…でもあの時支えてなかったらあの人が怪我してしまったかもしれないしな…と、このポリシーを学ぶ度に、ちょっと複雑な気持ちになったりします。根っからの日本人なんでしょうね…。
一方で、働く人を大切にするのは、オーストラリアのとても良いところだと感じています。