自由にLEDを舞台照明として制御する方法 〜その1〜

実は私Sunnyは、舞台照明をいじってた時期があるので、そのあたりの記事を書きます。

(今回からは、以前別のブログで書いてたものの移植です。)



「自由にLEDを制御するアレ(画像参照)ってどんな原理/仕組みで動いてたの?」(筆者制作:2017年3月頃)

というテーマでお話しします。知らない人が見てもわかるレベルで書きます。

もちろん長いので、ゆっくりいきましょう。3回くらいかかるんじゃないかなぁ。

ちなみに、以下の写真は基本拾いものです。


1、導入

まず、照明・LEDの基礎知識的なところから書いていきます。

一般的に家庭用にある照明(天井にあるやつとか、机の上にあるやつ)というのは、「0か1」=「ONとOFF」つまり「”明るい”か”明るくない”」の2択しかないわけです。

たまに、ツマミがあって調光できるようになってるのもありますけど。(画像参照)

でも、”ライヴであったり””演劇であったり””パフォーマンスであったり”というのは、ただ明るいだけじゃダメで雰囲気とかを演出する場合がほとんどです。

そのため、明るさにも差が必要になってくるわけで、明るさを「0〜100%」で表現する必要がでてきます。(画像参照)

なので、そういう風に「0〜100%」=「アナログ」に表現するために

ライヴだったらPAブースとよばれるところの隣で照明操作の人がPCだったり照明卓(画像参照)を使うわけです。

それで、色んな照明を操作/演出してるわけですね。

以上が、ざっくりとした舞台照明(ライヴや演劇や舞台など全部まとめて舞台照明としておきます)の概念的なところです。

でですね、その操作っていうのをもう少し深く説明しつつ、めっちゃくちゃざっくり言うと「この照明装置に〜〜%の電流を流す」っていう命令/信号をPCなり照明卓から送る、ということです。

これが基本的な舞台照明の原理です。(ざっくりだけど)


2、白熱電球とLEDの違い

はい、ここで白熱電球とLEDの違いを説明します。

消費電力とかそういう話ではなく、舞台照明的な視点に立って書くので悪しからず。

両者についてですが、まず、どちらも電気を流さないと、明るくなりません。当たり前ですね。しかし、その明るくなり方に差があります。

LEDというのは、一定の電圧以上ないと明るくなりません。

そのへんは、物理の範囲になるので、以下URLを参照してください。たぶん大学受験した人なら一度は聞いたことがあるのでは。

http://eman-physics.net/circuit/led.html

http://www.marutsu.co.jp/pc/static/large_order/led

逆に白熱電球っていうのは、LEDみたいな制限がないんですね。

耐久力にもよるけど、基本的に流す電圧/電流の強さによって明るさが変わります。

中学の理科の実験で、電池を増やしたりしながら回路を組み立てて明るさがどうなるか〜〜みたいな実験を思い出すとわかりやすいかなと思います。

つまり、明るくなる仕組みが違うわけです。

で、その2種類を同様に扱うのってスゲー難しいんですよ。


でもさ、やっぱり、同じように操作したいじゃないですか。もっと言うと、全部「0〜100%」=「アナログ」に操作できた方が、表現の幅が広がるわけですよ。

それで、一般的には、舞台で使われるLEDなどは「0〜100%」=「アナログ」に操作できる装置がすでについてます。ちゃんとそうなるように作られてます。

しかも、1で書いた”「この照明装置に〜〜%の電流を流す」っていう命令/信号”を送るケーブルの差込口とかもしっかりついてる。

そういうのは問題ないんです。

でも、普通のLED(画像参照)はそういう複雑なモノではないんです。高校物理とかで出てくるようなLEDだったりっていうのは、アナログ的に変える装置やケーブルの差込口なんてないわけです。

逆に言うと、そういうにさえ変換できるものがあれば、どんなLEDだって、舞台照明として使うことができるというお話です。ちなみに僕はこの存在を友人から教えてもらった時、感動しました。



3、アナログ的表現を可能にする装置

以上が導入です。導入長いですね。

そのアナログ的表現を可能にする装置が、このデコーダーです。(画像参照)

ざっくり説明すると、LEDの「+とー」をつないだケーブルを写真奥の緑の丸のところに挿入して、写真前方の黒い丸いところに”「この照明装置に〜〜%の電流を流す」っていう命令/信号”を送るケーブルを差し込めばいいのです。

(ちなみに、同じようにアナログ的表現ができるArduino的な視点は今回は書かないので、また別の機会で。今回は舞台照明に限定して説明します)

導入がすごく長くなってしまったけど、この装置を使えば、様々なLEDを利用することができます。自作LEDを自由に、なおかつプログラミングせずに(既存のシステムに組み込んで)制御する原理/仕組みがこの装置です。


これは、海外の通販サイトで購入可能です。(ステマではないです、ダイレクトマーケティングです)

http://www.ebay.com/itm/30-Channel-30CH-Easy-DIY-Light-DMX-LED-RGB-Controller-DMX512-Decoder-/291695075649

「dmx pwm」とか「decoder dmx」とかでググるといっぱい海外のサイトがヒットするので、読めない英語を頑張って解読しましょう。

ケース付きだったり、何個のLEDを操作できるか、みたいなところで、値段がまちまちですが基盤だけのやつは30ch(30個のLEDを操作できる)で4000円程度でした。

で、あとは舞台照明で使うPCなり照明卓から「この照明装置に〜〜%の電流を流す」っていう命令/信号を、この装置に送れば、それに沿った照明を演出することが可能です。

これだとまだ、複雑な制御はできませんが、もっと進化すると、かっこよく様々操作することが可能になります。夢が広がりますね。

このへんのメリット/デメリットは具体例を踏まえて、次回から書いていきます。
あと、使用する際の注意とかも。

今日は、とりあえず、この装置があれば、自分で組み立てたLEDを既存の照明システムに組み込めるという紹介にとどめておきます。


4、まとめ

・舞台照明は、「0〜100%」=「アナログ」に操作できる必要がある。

・そして、【「この照明装置に〜〜%の電流を流す」っていう命令/信号】をPCなり照明卓から送れば操作することができる。

・しかし、LEDでは例外もあり、すべて最初から自由にアナログ的に操作できるわけではない。

・その例外を無くすことができるデコーダーがある。

・それを使えば、自作LEDを含め、すべての照明をアナログ的に操作することができる。



以上です。あと2回に分けて投稿します。

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Sui Works
札幌出身、福岡育ち、東京住みのSunnyと申します。 働きながらボードゲームデザインをしています。いただいたご支援は、ボードゲームデザインに使わせていただきます。