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小さな「アユモドキ」を守ろう! キモトユウコ「アユモドキはワタシ、」展覧会レポート

京都府の亀岡市役所地下1階「開かれたアトリエ」にて、アーティスト・キモトユウコさんの展覧会「アユモドキはワタシ、」が開催されています。サンエムカラーではキモトさんの作品制作を担当しました。今回は展覧会の様子についてお届けします。

「開かれたアトリエ」の様子。
開放的な空間で、木のぬくもりが感じられるスペースになっています

「アユモドキ」を保全するプロジェクト

絶滅危惧種のアユモドキを保全するために、アーティストのキモトユウコさんが中心となり「あゆまもプロジェクト」を立ち上げました。

今回の展覧会「アユモドキはワタシ、」では、展示作品や「あゆまもカードゲーム」を通じて、亀岡市の環境問題や環境保護を学ぶ取り組みをしています。地域の小・中学生から観光客の方々を対象に、その活動を広めています。

「アユモドキ」って?

アユモドキは、泳いでいる姿がアユに似ているところからこの名前が付けられた、コイ目アユモドキ科の淡水魚です。亀岡市では、保津川(桂川)とその支流河川に生息しており、亀岡市の「市の魚」に指定されています。しかし、近年では産卵場所の減少や外来魚の侵入による食害などにより、絶滅危惧IA類(レッドリスト)に登録され、国の天然記念物にも指定されています。

いろんな素材で、子どもから大人まで楽しめる作品を!

サンエムカラーではキモトさんの作品を3種類、制作しました。

作品名「あゆまも・あゆまも親子」

こちらの作品は、木製パネルにUVインクジェットでプリントし、レンチキュラーのような視覚効果があります。

UVインクは、紫外線で硬化するインクのこと。レンチキュラーは、見る角度によって絵柄が変化したり、立体感が出たりするような印刷物のことを言います。通常はレンズシートを用いてレンチキュラーを印刷しますが、サンエムカラーではUVインクによってレンズシートをプリントすることができます。

レンチキュラーを用いた作品は、作品から数メートル離れ、移動しながら見るとキャラクターの胴体の色が青色と黄色に変化します。背景の部分は木製パネルの木目が透けて見えるようになっており、自然で温かみのある雰囲気を表現しています。

作品名「あゆまもカードゲームβ版」

こちらは和紙を使った作品。あゆまもカードゲームのキャラクターたちがずらりと並んでいます。亀岡市の環境保全の取り組みや観光名所、特産品などが紹介されています。「あゆまもカードゲーム」の詳細についてはこちらから。

サンエムカラーの画像処理技術により、パソコンのモニターの発色に似た蛍光色のような色合いも再現されています。

作品名「あゆまもNFTキャラクターたち」表面から見た様子
作品名「あゆまもNFTキャラクターたち」裏面から見た様子

こちらの作品は表から見ても裏から見ても、キャラクターが見えるようになっています。

G-PETというペット素材を支持体として使った作品も制作しました。透明のペット素材にUV印刷をしています。天井から吊り下げられているので、あゆまものキャラクターたちが空中を泳いでいるように見えます。

アーティストのキモトユウコさんと展示作品

芸術の秋真っ只中。環境問題についても学びながら、アートを楽しんでみてはいかがでしょうか。

展覧会は11月9日(土)まで開催されています。展示期間中にはイベントも開催されます。是非、展示をご覧になり、イベントにもご参加くださいね!

展示情報

「アユモドキはワタシ、」
会場:京都府亀岡市役所地下1階「開かれたアトリエ」
会期:2024年10月4日(金)~11月9日(土) 9~17時(入場無料・会期中無休)
主催:あゆまも製作委員会
協力:亀岡市環境政策課

イベント情報

「あゆまもカードゲームで遊ぶ会」
会場:サーキュラーかめおかラボ(亀岡駅北口、サンガスタジアムby KYOCERAの北側)
日時:2024年10月6日(日)、10月20日(日)、11月9日(土) 10~12時
対象年齢:子ども(目安として5歳〜)から大人まで
参加費:無料

展示作家

アーティスト・キモトユウコ
ロンドン芸術大学セントラルセントマーティンズ校ファッション科を卒業後、ロンドン・パリを中心に数々のグランメゾンでファッション・テキスタイルデザイナーとして経験を積む。独立後は、藍染のプロダクトのプロデュース、企業広告・パッケージデザインやブランディングを手がけながら、より自由な世界観を表現するため、絵を描きはじめる。現在は拠点を京都に移し、絵やデジタルアートの展覧会や、ワークショップの開催など、アート活動に取り組んでいる。 亀岡では、NFTとカードゲームを組みわせた環境やSDGs学習のプロジェクトや、かめおか霧の芸術祭「開かれたアトリエ」ディレクターとして、さまざまなアート企画を運営している。


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