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それでも前へ
先日放送していた「Z世代声優が選ぶ! 伝説の昭和声優50人!大発表SP」という番組。
私もアニメが大好きなので、録画してまで見ていました。
紹介されていた声優さんは、どなたも超有名な方ばかりで、まさにレジェンド級の実力者ばかりでした。
番組の中では、それぞれの声優さんに関するエピソードも紹介されていて、すごく興味深かったのです。
その中でも、一番心に残っているのが「ルパン三世」を演じた山田康雄さんの言葉でした。
黒柳徹子さんから「長い俳優生活で“虹”は掴まれましたか?」との質問に、「全然・・・。“虹”って掴んじゃいけないんですよ。追っかけても追っかけても追いつかないじゃないですか。あれでいい。」と。
私も小さい頃、遠くの空に綺麗な虹を見つけた時、「あの虹の橋のたもとに行ってみたい」と思って、虹に向かって走っていったものです。
それでも虹は、近づくどころか同じ距離をずっと保ったまま、追いかけても追いかけても追いつかない。
それでもガッカリする気持ちはなくて、「いつまでも空にあってほしいなぁ」って、また空を眺めて思うんです。
目標って、手に入れたいものって、いつも思うのですが「手に入った」瞬間に目標ではなくなる。
手に入れたいものも、この手に掴んだ瞬間に「目指すもの」「憧れの存在」ではなくなってしまうのかもしれない。
ひょっとすると、掴んだ瞬間に「七色の輝き」を失ってしまうのかも。
「虹」の七色は、目の前にあるけれど、追いかけても追いかけても手に入らない。
それでもちゃんとその美しさは、この目に、心に刻まれていて、見つける度にまたそこを目指そうと前へ進もうとする自分がいる。
本当に欲しい、掴みたいと思うものは案外、掴めるか掴めないかの距離にあって、ずっと掴めない方がいいのかもしれない。
人間関係における「人の気持ち」も案外そうなのかも?
しれませんね・・・。
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