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孤独の原点
私はよく一人でいることが多い
大勢で集まるのが苦手
人混みが苦手
周りに合わせるのが苦手‥‥
そんな性格だから
友達はそれほど多くはない
周りに常に人がいなければ
寂しいというわけではないので
一人でいることにそれほど苦痛を感じる事もない
一人で出かけることには慣れているし
外で一人で食事する事にも抵抗はない
なんなら一人焼肉とかも全然OK
周りの人間の顔色を伺い
合わせる必要も忖度する必要もないから
一人の方が楽だし自由だ
でも不意に自分でも
不思議に思うことがある‥‥
この性格の原点はどこなんだろう?と
それは生まれて間もなくの事
だったそうだ
家庭の事情で私は田舎に住む祖母に
預けられることとなった
そこでの生活は
祖母と私の二人での生活
当然
生まれて間もない頃の
記憶などない‥‥
それでも私は一人両親と離れ
1年以上をそこで生活した事で
ひょっとすると一人に
慣れてしまったのかもしれない
1年以上が過ぎ
2歳になる前に家庭事情が安定した事で
祖母と私の元に両親が迎えにきたそうだ
その時の事を
いまだに母親から
聞かされることがある
それは衝撃だったそうだ‥‥
母親が久しぶりに私の名前を呼んで近づいた時
私は「キョトン ⁉︎」とした顔を向けた‥‥
らしい
そう‥‥
私には母親とは
わからなかったんだと思う
「あなたは誰?」
というような不思議な目を向け
それを見た母親は困惑してフリーズしたそうだ
そのあとは両親の元で
なに不自由なく育つのですが
その頃に刻まれた記憶が
私を「孤独」に慣れさせたんだと思う
ただ幼稚園・小学校と
団体生活の中でコミュニティを
形成しなければならない以上
そんな状態では爪弾きにされるし
私も気の合う人と関わるのは嫌いじゃない
コミュニケーション能力を
徐々に高めていっていまにに至る
そんなこんなで
一人でいる事にそれほど
苦痛を感じることはない
それでも‥‥
仲の良かった友人
心を許した恋人
長い時間を過ごしてきた家族
可愛がっていたペット
別れの時は心を引き裂かれるような感覚が
この身を襲う‥‥
失ったピースは同じ形のものでしか
決して埋めることはできないのだから
私の心は穴だらけだ‥‥
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