目を背ける「多面性」

よくニュースの事件報道とかで見かける
容疑者の知人へのインタビュー
取材を受けている人達からは
「そんな事をするような人には見えなかったんですけどね」
って言う言葉をよく聞く

これには昔からいつも違和感を感じていた
「それってその人の『ある一面』だけを見て言ってるだけでしょ？」
そう思いながら‥‥

自分に置き換えてみればすぐにわかること
喜怒哀楽‥‥その時々で心情はうつろうもの

優しい気持ちで喜び
理不尽な事に怒りを覚え
置かれた境遇や運命を哀しみ
他愛無い事で楽しく笑う

人ってそんなものだよね？
あなたが見ていたその人の姿は
そのほんの一部を見ているに過ぎないんだよ？
裏の部分を見ないように‥‥ないもののようにしているだけ

ふと鏡の中にいる自分が問いかけてくる‥‥

キミは普段から綺麗事ばっか言って
好感度上げたいだけでしょ？

ちがう

違わないさ
言っちゃえよ本当の事
あんた達なんか私の前から
消えちゃえって‥‥

ちがう！
私は‥‥私‥‥は
人と人の繋がりって
そんなもんじゃないって思ってる！

また綺麗事？
そんなんじゃキミはいつか
人の悪意に潰されるよ？
いいの？

私は‥‥

私の中の喜怒哀楽がいつもせめぎ合い
相反する答えを出そうと待ち構えている

それでも‥‥
怒りに‥‥哀しみに流されないように
飲み込まれないように
日々考えて過ごしている