夏の思い出

私の幼いころは夏の季節になると
母方の田舎に帰省していました

本当にすごく山奥の田舎で
どこに行くにも車がないと不便な場所
日用品の買い物にも苦労します

それでも美しい自然と暑さをしのげる涼しさ
優しい祖父母の笑顔があふれていて
普段の生活とは違う楽しみがそこにはありました

夜になると玄関先の明かりをつけて一晩待つと
翌朝にはカブトムシやクワガタムシが集まっています
弟はそれを楽しそうに採っていました

私の楽しみは毎日の3時のおやつ
祖母が作ってくれるわらび餅やフルーツゼリー
素朴な中にも目にも涼しいおやつをいただきます

夏休みの宿題も帰省前に済ませていたので
帰省中は遊び放題
海に山に川に遊びに行って
日が暮れたら屋外でのBBQ

みんなで庭先に出て
大人はビール子供はジュースを手に
お肉や魚介を食べながら
一日の出来事を面白おかしく報告会

あれから時は過ぎ
私たちは大人になって祖父母も雲の上

それでも夏になると楽しかった日々を思い出す
暑く眩しく輝いていたあの日々を