異物混入

基本的に一人でいるのが楽で
他人と深く関わるのが苦手

本当は無口で引っ込み思案
表面上の明るさは私なりの「心の鎧」

そのくせ寂しがりやで
いつまでも引きずる性格

気の合う友達は極端に少なく
無理やり周りと合わせようとすると
ひどく疲れる

そんな性格だから
ある日突然ひずみを生じて
周りとの関係を冷え込ませる

我ながら「面倒くさい」ヤツだと思う

私だったらこんな人間
友達になりたいと思わないな‥‥

高校生活‥‥
1・2年生の時は順風満帆
クラスメイトは自分にとって好意的で
すぐに友達ができた

ただクラスには2つグループがあり
私の仲のいい子たちのグループと
もう一つ‥‥

一方は私の不得意な雰囲気を持つ
あまり関わりあいたくない集団‥‥
ずっと避けてきた

3年生になったとき転機が訪れる
クラス替えがあって仲の良かった子は
一人残らず違うクラスへ‥‥

なぜか私はあの「苦手なグループ」の
人たちと同じクラスになった

そこからは徹底的につま弾きにされ
ほとんど「居ない者扱い」

そのうち聞こえるように陰口を言われたり
ペンケースやノートを隠されたり
椅子や上履きに画びょうを蒔かれていたこともあった

そんな私の姿を見てクスクスと
冷ややかな笑い声が聞こえてきた‥‥

あの「苦手なグループ」にとって
私は「異物」だったんだと思う‥‥

「異物」の私は1年間徹底的に排除され
最後までクラスに溶け込むことはなかった

今でもその1年間の記憶だけ
はっきりしない‥‥

ただただ心を殺して「早く一年が過ぎればいいのに」と思った記憶だけを残して‥‥

それでも今になって思うことがある
自分にも問題があったんだ‥‥と

少し大人になって「苦手なグループ」の子たちともある程度コミュニケーションをとって人間関係を築いておけば‥‥

そうすれば3年生の1年間はまた違ったものになったのかな？と

そして現在‥‥
最近の私はその頃からなにも学習していないのかもしれないな

大人になった今でも
同じ過ちを繰り返してつまづく‥‥
奇異な存在である「異物」として