移住した国で一部のアプリがダウンロードできない!の解決方法(iOS)
日本からマレーシアに移住した人がよくぶち上がる問題が、
「Shopeeがダウンロードできない!」
「Beepがダウンロードできない!」
「Touch n Goがダウンロードできない!」
* Mihoさんツイート拝借しました
これがフィリピンだと
「Shopeeがダウンロードできない!」
「Angkasがダウンロードできない!」
あたりかな。
この件について、なぜこういう表示がでるのかという説明と(仕事柄、こういうのにはちょっと詳しいほうです)、どうしたらそういうアプリをダウンロードできるようになるかについて、私のやり方をご紹介したいと思います。
私のスマホはiPhoneです。なのでこの記事もiPhone前提で、って事でよろしくお願いします😊
■移住先の国で使いたいアプリがApp Storeで見つからなかったり、ダウンロード用リンクを叩くと「このアプリは現在お住まいの国または地域ではご利用になれません」という表示になる理由
これにはワケがありまして、
▶アプリ事業者目線
アプリを公開する際に、公開する国を指定することができます。ここで言う「国」とは、「利用者のApple IDに登録されている国や地域」のことを指します。
マレーシア在住の方に身近なアプリで例えると、おそらくGrabやLazadaはマレーシア以外の国にも公開されていて、ShopeeやBeep、Touch n Goなどは「マレーシア」だけに公開されていると思われます。
▶利用者目線
iPhoneをお持ちの方ならほぼほぼ100%持っていると思うApple ID。このIDは、IDを作る時に登録した住所(だいたいはそのときに住んでいる国ですよね)の国に所属していることになります。なので、日本在住の日本人の場合は無意識に「日本」になっています。
※ちなみに、決済手段のクレカは、そのクレカが発行された国のIDにしか登録できないため、Apple ID作成時に「住所はマレーシアで決済手段は日本のクレカ」というのはたぶんできないと思います。
国によって、決済手段として使えるものが違います。日本だとキャリア決済も使えるみたいですね。知らなかった。
▶つまり、どういうことかというと
App Storeには、「自分のApple IDに登録している国に公開されているアプリしか表示されない」という状態で、そこに表示されないアプリはダウンロードできません。
マレーシアに移住した人の多くは、すでに日本でiPhoneを買っていて、Apple IDは日本の住所に紐付いた状態の人がほとんどだと思うので、マレーシアにいながらApp Storeにアクセスしても、そこに表示されるのは「登録住所が日本のID向けに公開されているアプリのみ」です。
なので、マレーシア向けに公開されているShopeeやBeepは、「見つからない」「ダウンロードできない」ということになってしまいます。
■マレーシアに移住した日本人が、ShopeeやBeepをダウンロードする方法は2つ
私が知っているやり方は2つあって、
1. 普段使っているApple IDの住所をマレーシアに変更し、決済手段もマレーシアのクレカなどにする
2. マレーシアの住所やクレカなどでApple IDをもう1つ作る
という方法です。
1は、うどんさんが書いているようなメリデメがあります。
私は、日本、マレーシア、フィリピンそれぞれでダウンロードしたいアプリがあって、その都度居住地や支払い情報を入力し直すのが面倒なので、2の「マレーシアの住所やクレカなどでApple IDをもう1つ作る」でやっています。(細かいことを言うと、昔から使っている日本のIDの他に、マレーシア用とフィリピン用でそれぞれIDを作りました)
1も2もそれぞれメリデメがありますし、どっちを選ぶかは好き好きかなーとは思います。
ここから先は、2について私のやり方をもう少し詳しく説明しますので、参考になれば幸いです。
■私がマレーシアでShopeeやBeep、Touch n Goをダウンロードする方法
①普段使っているApple IDは日本の住所を登録している
②マレーシアの住所やクレカ・銀行のカードなどで、マレーシア用のApple IDを作る
③Shopeeなどマレーシア限定で公開されているアプリをDL/アップデートしたいときにのみ、その②のIDでログインし、用が済んだら①にログインし直す
このやり方で、マレーシアのShopee、Beep、TnGだったり、フィリピンのShopee、Angkasなどをダウンロードして使っています。
フィリピン在住時にフィリピンの住所でApple IDを作ったので、もう5年以上このやり方です。
脱獄はしていません。
■マレーシアのIDでログインしている最中に、日本のIDでダウンロードしたアプリは使えるの?
使えます。
私は、普段は日本のIDでログインした状態ですが、マレーシアIDでダウンロードしたTnGやShopee(MYもPHも)、Beepも問題なく使えていますし、アプリ内での決済もできます。
逆に、マレーシアのIDでログインしている最中も、日本IDでダウンロードしたGrabは問題なく使えています。
■サブスク系はどうなるの?
例えば日本のIDでDLしたみてね(写真・動画共有アプリ)、NordVPNなどのサブスク系は、アプリをDLした日本のIDに課金されています。
(つまり、そのIDに登録したクレカに請求が来る)
他の国のIDでログインしてようが関係ありません。マレーシアのIDでiPhoneにログインしている最中も、みてねもNordVPNも問題なく使えています。ヨウは決済さえキチンと通っていればいいんです。
■現在いる場所じゃない国のIDにログインしようとしたら、「他の端末に表示される6桁の認証コードを入力してね」と表示されることがある
毎回なのか、ランダムなのか、怪しいと判断されているからかわかりませんが、マレーシアにいながら日本かフィリピンのApple IDにログインしようとすると、iPhone側に「他の端末に表示される6桁の認証コードを入力してね」というようなメッセージが表示され、パソコンの方に次のような画面が表示されます。他の端末がなかったらどうなるんだろう???たしかiPhoneの方に「認証コードが表示されない場合」の選択肢もあって、想像ですがテキストで6桁の認証コードが届くんじゃないかな、と思います。
ってことは、テキストが受信できる携帯番号もマストなのかもしれません。
自分は常にアクティブなiOS端末が複数あって、Macbook Airも2つあって、いずれかの端末は日本とフィリピンのApple IDにログイン状態だからこれまで問題にならなかったのかもしれないな...と思ったり。
■"iPhoneを探す"や"iCloud"はどうなるの?
Apple IDごとの管理になります。書き出したらキリないので詳細省きますが、「Apple IDごとの管理」でピンとこない人は、このやり方はオススメしません。
■おわり
以上です。
もしマレーシアで2つ目のIDを作ったら、試しにApp Storeにアクセスしてみてください。表示されるコンテンツが全然違います。
検索窓に、「Shopee」と入力してもしアプリが出てきたら、そのIDはマレーシア(またはShopeeが公開されている国)に紐付いているということになります。
■余談
上でShopeeの例を参考に出したので、Shopee MYとShopee PHそれぞれをダウンロードした私のiPhoneのスクショをご紹介します。
Shoppingフォルダに、このようにShopeeのアプリが2つ並んでいます。
紛らわしいwww
どっちがどっちかなんて覚えていないので(いちおう左がMYで右がPHと今備忘録がてら書いておく)、起動して、「あ、そうそうマレーシア」などと判断します。MYとPH、微妙にトップページのデザインが違うんですよ。
こちらはMY。
こちらはPH。
国ごとの違いなどなどを含んで1つのアプリにまとめようとすると、アプリのサイズが膨大になってしまうかもしれません。あとは言語の問題とか。
ちなみにShopee MYは474.2MBでShopee PHは322.7MB。デカいwww
Shopeeはこの2カ国以外にも展開しているので(SG, ID, TH, TW, VN, BR)、全部を1つのアプリにまとめると、ファイルサイズ自体とんでもないことになりそう。それでShopeeは、国ごとにアプリのファイル自体を分けているのかもしれませんね。
それにしてもなんでこんなにファイルサイズがデカいんだろう。セラー機能もアプリで持っているからかな...
(日本の感覚で言うと、メルカリをダウンロードしたら買うことも売ることもできる、みたいな感じ?)
Shopeeについて言及したので、ついでにLazadaも。
Lazadaは、1つのアプリで複数の国に対応しています。
アプリのサイズは157.7MB。
アプリは1つで各国にアクセスできるけど、Lazadaのアカウントは国ごとに別です。アプリで会員登録しようとすると当該国のスマホの番号が必須だけど、パソコンからだと、スマホの番号がなくてもアカウント作れます。
これもオマケですが、Lazadaはセラー向けのアプリは別にあります。Lazada Seller Centerという名前です。たぶんどの国のApple IDでも探せると思うので、興味ある方は、App Storeで検索してみてください。
なお、Lazada Seller Centerのアプリは82.6BM。軽っっ。