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筑波大学人文学類に推薦入試で落ちて前期入試で受かった話

皆さん初めまして。このnoteを開いてくださり、ありがとうございます。

今回は筑波大学人文・文化学群人文学類に推薦入試で落ちて前期入試で受かった話を書いていきたいと思います。

私は受験生だった際、人文学類の入試に関する先輩方の体験談がインターネット上にほとんど見当たらず、「もっと先輩の経験を知ることができれば良いのに」と感じていました。それゆえ、未来の後輩達の力になれれば良いなと思い、入試自体数年前の話にはなりますが、自分の経験を記録として残してみようと思います。

自己紹介

性別:女
文理:文系
得意科目:日本史
平均評定:4.9

推薦入試について

まず、私が受けた 推薦入試(学校推薦型選抜)について書いていこうと思います。

この学校推薦型選抜というのは、出身学校長の推薦に基づいて、小論文・面接(人文学類の場合)によって合格者を決めるものです。
受ける学類によっては共通テストが課されるところもありますが、人文学類は小論文と面接のみで合否が決まります。

なぜ推薦入試を受けることを決めたのか?

このnoteを見てくださっている皆さんの中には、すでに推薦入試を受けることを決めた方、受けようか悩んでいる方、受けずに一般入試に専念すると決めた方など、様々な方がいると思います。

ちなみに、私が推薦入試を受けようと決めたのは高校3年生の8月頃です。
高校の先生方からは高校3年生に上がって少ししたタイミングで「推薦入試にチャレンジしてみないか?」というお声がけはいただいていたのですが、あまり人前で話すことが得意ではなかったことや、仮に推薦入試に落ちてしまった際に一般入試に向けて切り替えられるのかという心配があり、かなり長い期間悩んでいました。

この時期(高3夏)の模試はD~B判定あたりをウロウロしている感じでした。
そのため、筑波大学にチャレンジする回数を増やした方が合格率は上がるのではないか?仮に落ちてしまったとしても、その時のことは未来の私に任せよう!と考え、推薦入試に出願することを決めました。
今思えば投げやりのようにも見えますが、とりあえず決断をしないことには始まりません。

ちなみにですが、この時はまだ筑波大学の人文学類にいって日本の歴史について学びたいということしか自分の中でやりたいことが決まっていませんでした。
日本の歴史を学ぶとなっても、筑波大学の人文学類には日本史学コースもありますし、先史学・考古学コースもあります(もう少し広く考えれば、民俗学なども入ってくるかもしれません)。
その辺のことを最終的に決めたのは、推薦を受けると決めて1ヶ月後くらいだったと思います。
ただ、このような悩みに関しては、HPなどをみてそのコースで研究出来ることを調べたり、周りの意見を聞いてみたりすると良いです。私の場合は日本史に興味があったので、日本史の先生や世界史の先生など、とりあえず「大学で歴史を学んでいた人」に相談しに行っていました。

推薦入試対策

次に、私が行った推薦対策について書いていきます。

何度も言いますが、私は推薦入試に落ちているので、本当に参考程度にしてください…。ただ、周りの受験生とやったことはあまり変わらないと思います。

私が行った推薦対策は以下の通りです。

①志望理由書のブラッシュアップ
②面接対策
③小論文対策

まず、①志望理由書のブラッシュアップについてですが、志望理由書はとても重要です。入試の結果に大きな影響をもたらすわけではないですが、面接はこの志望理由書をもとにして進んでいきます。

志望理由書の内容についてですが、自分が大学で学びたいことどうしてそれを学びたいと思ったのかなぜこの大学でそれを学びたいのか(他の大学ではダメな理由)将来それを活かして何をしたいのか などを書くと良いと思います。

人文学類のHPを見たり、教授の研究内容を調べたり、先生に相談したり、本を読んで考えの幅を広げたり………etc
そのようにして深化させた自分の考えやアツい思いを乗せて志望理由書を書き、それを高校の先生に提出して添削してもらい、直す というのを少なくとも5回以上は繰り返しました。

そうして志望理由書が完成してしまえば、こっちのものです。あとは志望理由書を読み込むだけ。深く深く読み込めば、面接でどこが聞かれそうか何となく予想を立てることができるようになります。


次に、②面接対策 について。
私は模擬面接を高校の先生に4回程度してもらいました。
正直な話、自分のことを知っている人に面接練習をしてもらうのって恥ずかしいですよね。自分の考えていることを先生に曝け出すのもなんか小っ恥ずかしいし、それに対して否定的なフィードバックが返ってきたら…とか考えてしまうのもわかります。
ただ、本番の面接は知らない人なので、自分の考えを曝け出すのも恥ずかしくありません。模擬面接さえ完璧にしてしまえば、「面接官と話す」ことに関しては及第点レベルに達するのではないかと思います。

面接における1番の不安ポイントは、面接官に「何を聞かれるか」だと思いますが、これに関しては、自分で予想問答集を作ることをお勧めします(ベタですが)。
あとは前述したように志望理由書を読み込むこと、予想外の質問が来た時にも動じない心を育てること、です。


最後に、とてもとても重要な ③小論文対策 について。
小論文対策において、マストで必要になるのが過去問演習ですが、私は少なくとも15年分は解きました。
長い課題文を読み、その課題文に関する問い(2問)に答えるというような問題形式になっており、読む量や書く量が多いため、日頃からトレーニングをしないと試験時間内に解き終えることは難しいです。

私が過去問演習を初めたばかりの頃も、全く試験時間内に解き終わりませんでした。ただ、時間をかければ問題を自力で解くことができたので、まずは時間を気にせずに良い解答を作る練習をし、過去問に慣れてきたら時間内に解き終わるように解答を作る練習をしていきました。

小論文対策で1番重要と言っても過言ではないのは添削です。
小論文には明確な答えが存在しないため、自分ではない誰かに添削を頼む必要があります。私の場合は、高校の現代文の先生にお願いしていました。

また、過去問演習と並行して読書をしていました。
読書といっても、SF小説や恋愛小説を読むのではなく、小論文で書けそうなことを探したり、自分の知識を広げたりするために読書をするのです。
例えば、文系の小論文で出題されがちな「リベラルアーツ」「教養」についての本や、自分が専攻したい分野の入門本を読むなど、一冊読み切ることを重視するのではなく、自分の知識として取り入れたいものをつまみ食いしましょう。

推薦入試当日

筑波大学の推薦入試は、1日に小論文と面接の両方が行われます。
まず入試会場に入るのですが、建物の中に入ると、「受験番号〇〇番〜〇〇番はこちら→」というような案内のホワイトボードが立っており、このホワイトボードに書かれている受験番号を目にして初めて、今から受ける推薦入試の倍率を知ります(推薦入試は倍率がHPなどに載らないため)。

受験自体は小論文→昼休憩→面接の順で行われます。
小論文に関しては、学校のテストと同じような感じで受けます。腕時計を忘れないように!
面接に関しては、5人くらいずつ呼ばれて面接室に移動する感じです。そのため、早く呼ばれてしまい昼休憩を十分に取れずに入試を終えた人、なかなか呼ばれずに昼休憩を2時間近く取った人など、まちまちです。

私の場合は比較的早い段階で呼ばれたので、2個用意したおにぎりを1個しか食べられませんでした。まあ、緊張した状態で何時間も待つよりはよかったと思います。
肝心の面接では、あまり緊張せず話すことができましたし、かなり穏やかな雰囲気でした。また、私の専攻したいコースの先生が面接官の中にいなかったこともあり、専門的な質問もあまり飛んできませんでした。

合格発表

推薦入試の合格発表は12月中旬、共通テストの約1ヶ月前です。
推薦入試当日〜合格発表まではあまり勉強に身が入らず、ダラダラしていました。
そして運命の合格発表当日!タイトルにもあるように、不合格…。学校のトイレで一人で泣きました。
「落ちちゃった」「親と先生にどんな顔して報告しよう」「共通テストまであと1ヶ月しかない」……、あの時の絶望は今でも忘れられません。

一般入試について

推薦入試に落ちた悲しみを引きずりながらも、無理矢理一般入試に向けた勉強を開始します。
推薦入試対策をしていた分、他の受験者よりも遅れている…と思い、毎日必死に勉強していました。

受験期の私の Study plus より引用。10時間以上はやるようにしてた(できてない時もあるけど)。

共通テスト前までの一週間はひたすら共通テスト対策。ここを乗り越えれば筑波大学で明るいキャンパスライフを送ることができる、と思いながら 毎日塾や学校、図書館に朝早くから足を運び勉強する毎日が続いていました。

ただ、筑波大学人文学類の共通テストボーダーは75~80%。私の共通テスト模試の最高得点率は71%でした。危うい。

毎日毎日勉強して、結果としては、共通テスト得点率80%を超えることができました。本番に強すぎる私。推薦入試は落ちてるけど。

そこからは二次試験対策の始まりです。一度フラれた筑波大学にもう一度アタックすることができるのですから、万全の準備をして挑みたい…!

二次試験は国語、英語、社会(私は日本史で受験しました)の3つの教科があり、どれも記述式です。なんと、社会は400字の論述が4問もあります。

二次試験対策(前期入試)

ここからは、私はどのような二次試験対策をしたのかについて書いていこうと思います。


まずは国語。国語はとにかく過去問を解きまくりました。私は現代文が得意(おそらく推薦の時に小論文対策を沢山やったお陰)だったので、現代文に関しては過去問だけで対策、古文・漢文は、単語を覚えたり文法を覚えたり、過去問対策に並行して基礎固めをしていました。
国語の採点に関しては、記述が多く自分では採点しにくい部分もあったので、高校の先生にお願いしていました。


次に英語。英語に関しては、正直 ターゲット1900の単語がしっかりと頭に入っていれば読めます。なので過去問演習と並行して単語をひたすら覚えていました。あとはそれらに加えて『国公立標準問題集Canpass英語』という国公立の入試問題を集めた参考書や、『関正生の英作文ポラリス 大学入試問題集2 自由英作文編』という英作文の参考書をやっていました。
英語も例に漏れず、高校の先生に英作文の添削をお願いしていました。


最後に日本史。前述したように、二次試験の日本史は400字の論述が4問もあります。なので問題なのは試験時間です。かなり苦戦しました。
ただ、私自身 日本史が大好き且つ得意だったということもあり、今まで生きてきた中で最も楽しく面白い勉強でした。
ただ単に単語を一問一答形式で覚えているだけでは論述できないため、きちんと歴史の流れを掴み、出来事の背景や影響を理解しなければなりません。
そのため、私が愛用していたのは教科書です。教科書を使えば流れも、語句も、出来事の背景や影響も全て理解することができます。結局教科書が1番なんです。
ちなみに私はこの教科書のおかげで共通テスト日本史は満点、二次試験日本史は8割でした。すごいでしょ。
日本史ももちろん論述式で採点が難しいため、高校の日本史の先生にお願いしていました。

後日談

タイトルにもあるように、前期入試は無事に合格することができ、晴れて筑波大生になることができました。
合格発表で自分の受験番号を見つけた時の喜びは忘れられません、今思い出しても涙が出てきます…。
私が合格できるようにと、小論文添削や面接練習、過去問の採点などをしてくださった高校の先生方には本当に感謝しています。私もそんな先生方みたいになりたいなと思い、中学社会科と高校地歴の教員免許を取得できるように日々奮闘中です。


これは入学後の話になりますが、皆さんお待ちかねの成績通知書が家に届きます。いわゆる開示というやつです。
私の元には推薦入試と前期入試の成績通知書の2つが届きました。

不合格者を上位からA、B、Cの3ランクに分け、あなたは「A」ランクです。(Aは不合格者の上位20%で、9名、Bは……(以下略)

推薦入試の成績通知書

不合格者の中の上位20%って言われても嬉しくない…。

前期入試の成績通知書は二次試験の点数、共通テストの点数、合計点数が書いてあるだけです。私の合計点数の得点率は約72%でした。

これが届くのが4月の中旬くらいなので、大学で新しくできた友達と一緒に見せ合いました。皆んな同じくらいの点数です。

このnoteを読んでくれた方へ

ここまでこのnoteを読んでくださり、ありがとうございます。
少しはあなたの力になれましたでしょうか。

このnoteを読んでくれた方はきっと、筑波大学の人文学類を志望している方だと思います。

もし、推薦入試を受けようか受けまいか迷っているのであれば、受けることをお勧めします
よく、「推薦入試の勉強は一般入試には使えない」というような声を聞きますが、個人的にはそんなことないと思っています。実際、私は小論文の問題を沢山解いたおかげで現代文(特に評論)の点数がとても伸びましたし、文章の作り方は二次試験の論述をする際に役立っています。
推薦入試を「受けられない」「受けたくない」のではなく、少しでも「受けたい」と思う気持ちがあるなら、受けることをお勧めします。
もし「落ちてしまったら…」というような不安があるのならば、落ちた後に、なんなら落ちる前から勉強すればいいのです。大丈夫です、なんとかなります。

あとは「推薦入試で受かったら、絶対に希望したコースに進まなければならないのか?」ということに関してですが、「絶対に」ということはありません。私の周りの推薦で入学した友達の中には、大学で沢山の授業を取るうちに自分の興味が変わってきた、なんて子もいます。日々、その時その時の自分と真正面から向き合うことが大切なのであって、昔の自分と興味が異なるなんてことは当たり前に起こり得ます。なのでまずは、今の自分がやりたいことを探してみましょう。


ということで、今回はここまでにしておきます。

もし何か質問があれば、X(旧Twitter)のDMを解放しているので気軽に質問してください!丁寧に丁寧に返信させていただきます。

𝙈𝙖𝙣 𝙞𝙨 𝙣𝙤𝙩 𝙢𝙖𝙙𝙚 𝙛𝙤𝙧 𝙙𝙚𝙛𝙚𝙖𝙩. 𝘼 𝙢𝙖𝙣 𝙘𝙖𝙣 𝙗𝙚 𝙙𝙚𝙨𝙩𝙧𝙤𝙮𝙚𝙙 𝙗𝙪𝙩 𝙣𝙤𝙩 𝙙𝙚𝙛𝙚𝙖𝙩𝙚𝙙.

𝙀𝙧𝙣𝙚𝙨𝙩 𝙃𝙚𝙢𝙞𝙣𝙜𝙬𝙖𝙮

なんとなく私の好きなヘミングウェイの名言を載せておきます。
私の拙い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました!

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