#12 ざわ旅 Day.4
ーー8月12日 最終日
早朝から参加者メンバーは島内の桟橋を目指して向かっていきました。
ぼくは前夜のバケツ酒2杯が体内に潜伏しており、
朝ランを決意するものの桟橋探索メンバーが鍵を持っているので部屋に入れず。
中学生の秋、川遊びから深夜に帰宅するものの家の鍵を忘れて寒空に晒されました。
寒さの解決方法を3秒模索した結果、動けば寒くないという答えに。
そのままママチャリにまたがり、街を離れ山を越え、50kmほどのチャリ旅を終えて何もなかったかのように登校するのでした。
さて、デジャヴを感じたぼくは、滞在中のサメット島で、あえて地図を見ずに森の奥へと進みます。
旅先でスマホの充電が切れたらたまに太陽の方向を見て歩いているので、地図がないことはさほど難しくはない冒険です。
そんなスキル、無い方が楽しいのに。
進む先に何があるかはわかりません。
何もないかも知れません。
ただ、森を抜けた先にダムを見つけたり、
イソップ童話に出てきそうな分かれ道に出くわしたり、
そんなことに一喜一憂できることが何よりの楽しみです。
当たり前のことを全力で楽しむライフハック。
その頃、桟橋に向かっていたメンバーは
こちらの3000倍楽しそうでした。
1泊2日の島旅を終え、12時の船で首都バンコクへと戻ります。
2人を除いては。
(置いていくことに慣れた一同)
おそらく右足の水虫をズームで撮影しているくつざわ。
おそらく想像以上にすごい水虫が撮れて言葉を失うくつざわ。
往路よりも波がおだやかで、船酔いすることもなくしばしの船旅を楽しみます。
島に置いていかれた2人はスピードボートで追い上げ、
まさかの先に到着。
いつから置いて行ったと錯覚していた?
そしてバスに揺られること4時間。
バンコクのバスターミナルに到着。
このあと旅に出る人も、お盆で帰省する人もみんなそれぞれのフライトなので、
タビイクトライアルの4日間はここで一旦解散です。
4日前。
ドンムアン国際空港で集合したあの瞬間から、
ひとつひとつ自分たちで考えて行動することで、朝が来るたびに顔つきが変わる。
知らないひとと旅することに不安を抱えつつも、朝が来るたびに縁が強くなる。
体験者にしかわからない、そんな不可思議な日々がこの旅にはありました。
参加者のみんなは一人旅に向けて参加している中、くつざわは半ば騙されてタイに飛ばされました。
ひとりで飛行機に乗れないとあまりに抵抗するので、
「だいじょーぶ、だいじょーぶ、マネジがぜーんぶ手取り足取りサポートするよ♪」
と、飴を与え、
大振りで裏切る。
置いていく。
などの仕打ちを繰り返し、圧倒的成長を遂げました。
次はどこの国に行くのでしょう。
みんなの旅は、これからもつづきます。
提供:旅人育成企画タビイク