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子供がいないわたしは、下を向くべき?

韓国人夫の夏の帰省(帰国)に伴い、わたしも一緒に夫の実家に10泊してきました。

本当に長かった。

義母はもともと洋服のデザイナーをしていたこともあって、おしゃれで品のある人。

夫の2歳上の姉は30歳で結婚し、今は一男一女の母。

ふたり共、
結婚したら誰でも子供ができると思っているのか、
「最初は男の子がラクだから、男の子を産むといいよ」
「子供には、◯◯を食べさせなさい」
なんて、妊娠すらしていない段階から指導が入っていました。

実は義母には言っていなかったけど、わたしは子宮内膜症と嚢胞があり、自然妊娠はむずかしいと病院で言われていました。

おまけに乳がんにもなってしまったので、帰省したタイミングで、癌で手術をしたこと、今は再発防止でホルモンを抑制する薬を飲んでいることを話し、「子供をもつことはむずかしい」と、夫が義母にハッキリと伝えました。

もともと、夫もわたしも絶対に子供が欲しい!と思っていたわけじゃないし、なんならこのまま夫婦ふたりの生活がいいかもね、なんて話していたけど、『選択して子供をもたない』のと『できない』のとでは、気持ちに雲泥の差があります。

わたしひとりの問題だったらいいんだけど、選択肢を失った夫の気持ちを思うと胸が苦しくなる。

夫婦ふたりの生活でいいじゃん!と言ってくれて、わたしも今の生活が気に入ってはいるけど、心の奥底に黒い塊がこびりついたように苦しさが残っています。

普通に妊娠して女の子と男の子を一人ずつ産んだ義母には、この気持ちは想像できないんだろうな。

「あなた達と同じ時期に結婚した◯◯、妊娠したらしいわよ。」

「〇〇(夫の大学の同期)は、子供は何人いるんだっけ?みんなひとりはいるんだね。」

「あの子はふたり目ができたの?奥さん若いんだ。」

同じ話を、何度も繰り返す義母。

『孫ができないことに対する不満と怒り』

義母からかけられる言葉から、ひしひしと感じます。

「子供がいたら幸せなのにね。」

「あなたは子供がいないから、年齢の割に幼いね。」

「子育てしながら仕事もして、みんな一生懸命生きてるよ。あなたも頑張らないと。」

義理両親が友達の集まりに出かけたときに、「みんな孫を連れてきている」と、わざわざビデオ通話をしてきたこともあります。
スマホから聞こえる赤ちゃんの声に、責められているようで苦しくなりました。

子供の話をされるたびに、
どんな顔をすればいいのかわからない。
下を向いて、話が変わるのを祈るように待つ。

夫が、子供の話をしないでと伝えた事もあったけど、わたしが傷ついているのが解らないのか、結局なにも変わらず。

孫を見せないわたしは、イヤミのひとつやふたつ言われて当然な立場なのかな?

むしろ、申し訳なさそうな顔をして謝罪するべき?

だから何度も何度も、他の家庭の話をするのか。

病気になって、選択肢を失ったわたし。

「子供ができなくて、すみません。」

こんなセリフ、自分が惨めに思えて言いたくない。

義母も、孫ができない悔しさやつらさを、どこかで解消したいのか。


これだけ書くと、義母のイメージはちょっとアレですが、とっても優しい人なんです。
わたしのことだけじゃなく、わたしの両親のことまで気にしてくれて、今のところ関係は悪くないです。
(義母のわたしへの評価は低いだろうけど)

ただ、義母とかかわることに疲れました。

子供、子供、子供。

「韓国に住む考えはないの?」

前はあったけど、夫の国だし。
でも、今回の帰省でその気持ちはなくなりました。

妊娠すらしていないのに、これだけ踏み込んでくるんだから、これでもし子供がいたら…
干渉されて苦労する姿が想像できる。

なんなら、いなくて良かったとさえ思える義母の言動。

これからも、子供がいないことで傷ついたり悲しんだりする場面がくるだろうけど、夫とふたり、笑いながら生きていきたい。

恋人で友達で、ときどき息子のような夫を、もっと幸せにしてあげたいと思いました。


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