長編動画仮台本:アフターコロナ 夢と箱舟・前編
映像制作ウマシカの石川です。こちらは長編動画作品の台本になります。現段階では本来の読み物としての書き方になっていません、勘弁ください。情報化社会で情報というのがネット経由でもリアルな生活経由でも漏れることもありますので、著作権保護という理由もあり、こちらに作品投稿及び有料配信の形にさせてもらいました。コロナをテーマに作品制作をしていますが日々刻刻、コロナの状況も変わっていき、出来るだけ早く書き上げたい思いとしっかりと考えをまとめる気持ちと折り合いをつけやっています。早めに目途をつけ、撮影に入りたいなと思っています。
前書き
5年後10年後の世界を想像しますか?もし想像しているならば多くの人の想像を聞いてみたいなと思っています。 コロナが起こり 、コロナの影響のことを考えていました。影響というのは今、現在に起こるものだけではなく、未来に影響が出るものもあります。そういったことも意識して、何をすべきなのか?を意識して制作していきますが、今まで以上に「生きる」という意味を意識することがとても大事になってくるように思っています。またコロナ以前から「ミーム」ということに興味を持っていました。コロナで起きる最悪の想定を考えて書いていますが、「ミーム」という存在も人類はいつかもっと真剣に向き合う機会があるべきだろうと思っていました。影響というのは見えているもの、表面的なことだけではなく、見えていない部分、奥深くに重大な問題が隠れていることもある。自分は自分が思う、最悪の想定を想像しますが、より多くの人がポジティブな想像もネガティブな想像もすることで多くの可能性ができるように思います。コロナによって起こる未来、アフターコロナの世界も想像することはとても大事なことだと思っています。
あらすじ
不思議な夢を見るR、ある日、夢の中で出てきたKに出会い、彼女らと一緒に不吉な夢が正夢にならないように奔走する。
Kは「ひも理論」という考え方を説き、物事を見定める時に見えない部分を意識することが大事だと主張する。
「ものを見るのは魂であり、目それ自体は盲目である」欧州の格言。本質を意識していこうと確認していく。
その中でRが見た夢が今後、最悪なケースになる可能性があった。それは政府のコロナ対策を含めた体制批判が過激化し、テロ組織のようなものが現れ、学生闘争時のような日本が混乱・内乱するような事態になっていくことであった。そのテロ組織の幹部になるM、彼の考えを変えることで危機を回避しようとする。
本編
■Rの夢(Rの部屋、ベット)
目の前にいる女性は誰だ?
女性は何かを話しているがそれが聞き取れない。何を言っているのか?
でも、彼女が僕に何かを説明していることはわかる。
、、、
「M!!!」
Mと叫んで起きたR。
ノートにメモをするR。夢を見るのが同じ曜日だと言うのは1か月前に気付いた。夢はいつも同じであったが気付いて早く目覚めてしまうこともあるし、長くみることもあったが最後はいつもMの名を呼んでいた。
■リモートでの会話(リモート設定R,M)
コロナで会えない大学の友達RとMがリモートで話している
M:夢を見る?
なにか真剣な表情をしているR
R:同じ夢を何度も、、、
R:何か正夢になるのかな? 何かの忠告なのかな?
Mは心配そうなRの表情を確認しながら
M:嫌な、夢なのか?
Mのことをじっと見つめるR
R:、、まぁ、、、
Rの気持ちを気遣いながらMが話し出す。
M:俺も小さい時、よく見てたなぁ、そういうの。
M:病院なのか?学校なのか?そんな感じのところの入り口、門の前から始まるんだ。
M:中に入っていくんだけど、建物の中に誰もいなくて、走り出すんだけど、気付いたら、また門の前に立ってるんだ。
M:その夢を見た日は熱出してる。一日寝込む当日の朝はいつもその夢を見てた。
R:熱?
M:あぁ、たぶん無意識で体の異常を感じていたんだろう。そういうのが夢と繋がっていたんじゃないかな?
R:そんなことあるんだ。 子供の時?いつまで見てたの?
M:小学校の低学年くらいだったかな、、知らない間に見なくなったな。
R:知らない間に見なくなったんだ。
M:風邪で命の危険はないからな、夢で危険を知らせる必要はなくなったんだろう。
まだその話の内容に不思議さを感じているR,
R:そんなことあったんだぁ。
M:お前のそれも同じようなもの、体の異常が「夢」というのに現れているんじゃない?
コロナで何らかのストレスがあって、それが夢に作用しているんじゃないかな?
Mの話は納得できる内容ではあったが、直感的に何か違うように感じているR、ただ気遣ってくれるMに反論するのは良くないと思うR
R:、そうなのかもなぁ、、ありがとう。
■Kとの接触(野外かな?)
ふと視線の少し先に見覚えのある女性が見えた。一瞬、誰だかわからなかったがそれが夢に出てくる女性だということを気付き、反射的に視線を逸らすように通り過ぎようとした。
「あの、、、」
女性の声が聞こえた。しかし、自分はその声を、無視し、歩みを止めなかった。自分ではない誰かに話していると思ったし、夢で見たからといって相手が話しかけてくることはないと思ったし、それよりも夢が正夢になるんじゃないかという不安が彼女の方を振り返ることはできなかった。
■リモート(R,M)
M:どうだった?
R:何が?
M:リモート飲み会、やったんだろ?
R:あぁ、、そのことか、、、、、、
(Rの心の声、ナレーション):
僕はその日のこと、何人でリモートしたのか、かわいい子がいたとか、PCの環境によって、途中でフリーズしたことなどを話したが、、、話していて、それが表面的なことばかりなことに気が付いた。
R:俺みたいな人見知りにはリモートは難しいな。いつ会話していいか?相手がどう思っているか?実際に会っている時よりも難しい。
M:そーかもな、はっきりとYES、NOという答えをしてくれればいいけど、グレーゾーンの気持ち、感情って感じ取るのも、伝えることも難しいね。
R:おれにはリモート飲み会は無理だな。
M:俺も無理だろうな。
R:Mはやったことないんだ。
M:まぁね、、、
M:あのさぁ、、Rは今でも早く結婚したいって思う?
R:何が?
M:いや、前にそんなこと言ってたよね。
R:あの時は彼女ができてすぐだったからな、そんなこと言ってたな。
R:フラれたし、、、子供だったよ、俺。
M:今も(年齢、)そんなに変わらないじゃん。
R:いろいろ知らなさすぎた。
M:じゃー、今は?
R:何が?結婚観?
M:いや、そーじゃなくて、、「生きる目標」、なぜ「生きる」って思う?
以前、同じことをMに聞かれた時の記憶がよみがえるR
R:その時も、最初、そんなことを聞いてきたんじゃなかったっけ?
コクリとうなづくM
それに応えるようにRも真剣な表情になる。
R:あれ以来、、たまに考えるんだ、「なぜ生きるのか」って。
R:でも、俺には大きすぎる、目の前のこと、何がしたいか、どこに就職したい程度のことしか出てこない。
R:就職や結婚の希望はあるけど、それ以上の、、、
R:「なぜ生きるか」ってことは俺には考えることができない。
M:結婚したい、子供ほしいっていうのは立派に生きる根拠になるんじゃないかな。
何かを考えているようにMがポツリとつぶやく
M:特に、、遺伝子的には。
何か、この言い方に違和感を持つR
R:遺伝子的には?
M:人はなぜ生きるのか? 子供のころから、なんとなく、意識していた。
M:子孫繁栄、自分の子を作り、遺伝子を残すことは一つの大きな答えだと思う。でも、それだけが生きる目標なのだろうか?子孫がいなければ生きた意味というのはないのだろうか?
Rに答えを求めるようにMはそこで間をあける。
R:うーん、そうだな、、でも、子供がいなかった偉人、宮沢賢治やゴッホ、ニュートンなんかがいる。彼らも生きた価値がないとなるのだろうか?
R:そうは思えないけどなぁ。
M:その通り。子孫を残すことが人間のいや生物の生きる価値ではない。
M:それは学術的にもそうだと言える。
R:学術的にも?
そんなことは今まで聞いたことがなかった。そもそも学校でも家庭でも「生きる」ことを意識することはなかった。Mと会うまでは。
M:生物学、、自分はそういうことも研究している。
M:そもそも、遺伝子について、どんな捉え方をしている?
R:、、自分の遺伝子、DNAを子孫に残す。
M:じゃぁ、その遺伝子というのはどう定義している、、個人の感覚でいいよ。テストじゃないんだから。
R:定義?遺伝子は遺伝子だろ、それ以上でもそれ以下でもない。自分という存在が子供、子孫に伝わるもの、そして個人個人違うもの。そんな風に思うけど、、、専門じゃないから、よくわからないな。
M:うん、ありがとう。
M:自分は遺伝子を情報だと考えている。
R:情報?
M:うん、そう、生物、、例えば人間というものを形成するための設計図。 脳や体・身体的な大きさなどから精神的、思考的なものなどの内面的な部分も含め人間というのを形成するための情報が入っている存在で「遺伝」という行為によって、次の世代、未来に自分の情報を伝えることができるものだと思っている。
R:遺伝子が情報?
遺伝子が情報だと言われてもイメージがつかないR
M:そうだ。情報だ。遺伝子が設計図ということをイメージできても、それが無機質的な情報だとイメージできない感じかな?自分もそんな感じだった。
R:遺伝子が情報ってことがどう「生きる」と関係してる?
M:遺伝子というのが未来に情報を伝える方法、それはわかるよね?
R:うん、子供をつくって、自分の遺伝子を残すってことだよね。
M:こういった未来に自分の情報を残すということが生物にとって重要だ。しかし、先ほどの偉人たちや、アリ(蟻)の社会のように一見、自己犠牲のような行為でもその種という大きな括り(枠)でみるとその種の発展・成長に貢献することになる。
M:そして人の成長というのは遺伝子だけで成長も、生き方も決まるわけではなく、教育や環境も影響していく。そういった成長に関わってくるような存在、そういったものを「ミーム」と呼んでいる。 それは芸術、、音学や絵画、それに文学や学問、またファッションやスポーツなどの文化などもミームの一部になる。ミームというのは遺伝子とはまた違う形で自分達、人間、人間だけでなく生物全体に大きく関わっていて、遺伝子とも互いに影響しながら進化している。
M:遺伝子が自分の情報を未来、子供、子孫を使って未来に伝えることが生きる価値だとすれば、ミームを使った伝え方が存在してもいいのではないか?
R:ミームを使った伝え方?
M:ニュートンやゴッホや宮沢賢治など、、そういったものだよ。
R:なるほど、、ね。子孫はいなくても、歴史に名を残すことで今生きる僕たちに情報を伝えたことになる。
M:彼らだけじゃない、無名であっても、何らかの形で人類に貢献していた人たちも歴史に名を残していなくても、その情報は伝わっているケースもあるだろうと思っている。
R:確かにね、そうかもしれない。
M:遺伝子も情報、ミームも情報だとすると、
遺伝というのは遺伝子という有機物で未来に情報を伝達する方法で、
ミームというのは古くは書物、今だと記録媒体などの機械、無機質のものを使って未来に情報を伝達するもの、そんな風に僕は思っている。
R:凄い話だね、、凄すぎて、まだ完全には理解できていないな。
M:本来なら、授業とかならもっと丁寧に時間かけて説明するだろうし、この研究もまだ始まったばかりでわかっていない部分も多いし、理解するのは難しいかも。
R:でも、意外だな。
M:何が?
R:生きる意味ってことをもっと人間らしくというか、哲学的というか、道徳的というか、
そんなことも考えているのかと思ってたけど、ドライというか、、何か無機質的な冷たい感じの捉え方をしているんだな、って思っちゃった。
M:そうか?
Mの口調、表情で「ドライ」「冷たい」という言葉はよくなかったかなと思い、空気を換えようとするR
R:そういえば、〇〇動物園の動画見た?
R:サーバルキャットのかわいい動画あるんだよ!
■Rとケイとの出会い
急に僕は腕を掴まれた。振り向くと夢で見た、この前、街で見かけた女性だった。
僕が何か言おうとする間も与えずに、彼女は話し出した。
K:夢の中で会ってたよね?
僕は驚いた。その表情はマスクをしていてもわかったのだろう、彼女は僕の反応でその答えを知った。
K:今、時間ある?少しお話ししましょう?
僕は彼女の提案を受け入れた。夢の話が現実になっていること、彼女が実在していたことに驚いていたが夢の中では音声はなく、現実の彼女の声が新鮮だったこと、、いろいろ混乱していたが、久しぶりに異性に手を握られたこと、その温かさを感じたことに僕はうれしさを感じていた。
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