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父の肺癌③

 県立病院紹介後は、あれよあれよと進んで行った…らしい。
私が聞いたのは、手術が決まったという電話。実家近くに住む妹への連絡も同時期。とにかく、それを聞いた時の私と妹の怒り様は只事では済まされなかった。まず、健康診断で異常陰影で要受診の段階で連絡を入れて欲しかった、から始まる。手術が決まった時には各種検査もほぼ終了していたのだ。
手術説明は、父と母だけでも可能である。(原則、大抵の病院では本人と家族1人の説明が必要)。だが、なんせ癌である。しかも、手術が決まったという連絡の後、これまでの経緯を父母に訊いても、どうも要領を得ない。この要領を得ない理由は幾つかある。1つ目は父母の学識の低さ。2つ目はこの学識の低さに合わせた医師の説明は、『わかりやすく平坦な言葉を使って説明した』というものだったと思われる。『わかりやすく平坦な言葉』は時として、『大雑把で要約した言葉』になってしまうのだ。おそらく、私が初回から一緒に付き添っていたら、ガンガンに医学的に質問していたはず。3つ目は医師の性格、これは今後書いていこうと思う。とにかく、私か妹のどちらかは術前の手術説明に同席しなくてはと、妹の方がなんとか時間を割いてくれた。
手術説明は、全ての検査は終了してるし、手術をするという前提なので、大した説明なんて出てこないのだ。父母、妹、ああそうですか、としか言いようがない。そして手術の日が来るのである。

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