第7話 「音楽から離れた日々」
解散は、突然だった。
アメリカ村の喫茶店で、担当マネージャーと僕達は、冷めてしまったコーヒーを見ながら座っていた。
考え直す事は出来ない?
絶対、売れると思う。
マネージャーは、そう言ってくれたけど、僕達は何も言えなかった。
バンドの状況は変わらないけど、人生の状況は刻々と変わって行く。
いいライブをして、お客さんがそれなりに来てくれた日は前進しているように感じて、まだやれると思っていたけど、18歳だった、ピサやドラムは多分違う感情を抱いていた。
僕は、教員免許を取る為に、短大から4年制大学への編入が決まっていた。
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