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「阿部チェリーの悩み事」
午前中ずっと、その女はカフェにいてよ。
なんか、ホットケーキ食べたり、本読んだりしてよ。優雅に過ごしてたんだよ。
でも、気になったのはよ。
よく観察するとよ、まるで、その女は自分の時間を過ごしてねぇんだよ。パッと見はよ、優雅に見えるんだが何かこう、虚しい雰囲気が漂っててよ。孤独だったのよ。もってるオーラが。
ま、要するに心ここにあらずだよ。
何かの目的があってよ、それでラバリッツホテルに泊まってんじゃねえか…
もしかして、ボスのジャガーは警護しろって言ってんのは、その女じゃねぇか?って。
俺は、思い始めたのよ。
それで軍団の奴らに、その女の素性を調べさせたらよ。何も出てこねぇんだよ。
全く普通の生活を、これまでずっと送ってる女だったのよ。
ん? そりゃ、簡単よ。
俺たちは、そういうエキスパートだからよ。 その女の勤め先とか、住んでるアパートメントとかはよ。
すぐ、分かるんだよ。
その女は、働いた金をコツコツ貯めてよ、あの高級ホテルに少しばかり滞在してるだけの普通の女だったんだよ。
じゃ、やっぱりあのウェイトレスか。
いや、でもそのウェイトレスの女も俺の目からしたら、ただのウェイトレスだったのよ。
迷ってよ。
ボスのジャガーに直接、聞いたのよ。
電話で。
そしたらよ、まず、その普通の女の宿泊台帳を調べなさい。そして、どちらの女にせよ、片方は筋金入りのプロである事。それらを踏まえて警護せよ。
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