「クオリティ真紀子は無我夢中」
短い文章でさ、お前達がいてくれて本当に楽しかったよ。
って。
オジさんの手紙は、そう書いてあったの。
探さなきゃ…
強く思ったの。
オジさんは、私とサマーにとって親くらい大事な存在だったの。だって、私とサマーが暮らしていける全てをオジさんは用意してくれた。
私の喫茶店のアルバイトだって、オジさんが決めてくれたようなものだったし。
喫茶店のマスターも、私がお店に行って働きたい!って言ったら、話は聞いてるよって感じだった。
オジさんは、そこの喫茶店の常連で、私達がオジさんのビルに転がり込んだ次の日、その喫茶店でマスターに私の事をお願いしたって。
マスターが言ってた。
マスターも気のいい人で、初老なんだけど白い髭がカッコ良くてさ。
白い髭のマスターの作るホットケーキは凄く美味しくて、私はすぐに教えてもらったの。
その、ホットケーキをオジさんやサマーに作りたくて。少し苦労したけど、そこそこ美味しく作れるようになってさ。
喫茶店の仕事終わりに、毎日部屋に帰ってホットケーキを焼いたの。サマーは、いつも私のホットケーキを待ってるし、オジさんも凄く気に入ってくれてた。
真紀子ちゃんのホットケーキはうめぇな~。
よく、がんばってんな。
って。
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