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「阿部チェリーに大切なメモ」
とうとう宮殿の中に入ったよ。
凱旋門や、広大な敷地に広がっているバリケードは、ほとんどが破壊されてて、簡単に入れたんだ。
敷地内は、めちゃくちゃに壊された装甲車が何台も転がってて、その付近で、ワンダーピープル達は山のように倒れてたよ。とにかくラッキーだったよ。
俺とアイシー少年は、宮殿の中のピロティーのような所で、大きなエレベーターを見つけたんだ。業務用にしちゃ大き過ぎるなぁとか思ってたらよ、エレベーターのドアがゆっくり開くとそこには、ワンダーピープルのスペシャリスト達が、ぎゅうぎゅうに詰めて乗ってたんだ。
また、お出ましだよ。
ワンダーピープルのスペシャリスト達は、とにかく強いんだ。
いきなり絶対絶命の大ピンチだった。
隠れる所は、何本もある大きな柱だけでよ、なんか重厚な彫刻のデザインが物々しくてよ、とにかく嫌な雰囲気だった。
俺とアイシー少年は、すかさずその彫刻柱に隠れて、応戦したよ。
とにかく俺は、アイシー少年だけは命を懸けて守ろうとしてたんだ。もし、ここで俺は終わっても、アイシー少年だけは必ず守るってな。
スペシャリスト達は、相変わらず一糸乱れぬ動きでよ、情け容赦なかったよ。
でもよ、俺も仕掛けてたんだ。
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