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「阿部チェリーの気になる人」

拝啓 阿部チェリーくん。
休日は楽しんでいますか?

君の泊まっているラバリッツホテルには1階にパリよりお洒落なカフェがありますね。

そこでウェイトレスをしている髪が栗色の綺麗な女性がいます。

その彼女の護衛の為、しばらくラバリッツホテルに軍団の人達と共にしばらく滞在しなさい。

これは、最重要司令です。

君にとって、最も素晴らしくて愛情深くて非のつけどころが全くもって見つからない国際スパイ組織ビッグジャガーの孤高のボス。

ジャガーより


って内容の手紙よ。
仕事だよ。せっかくの休みなのによ〜。
なんなんだよ、この手紙はよ〜。
って思うだろ?休みだぜ?

ま〜、俺はジャガーに拾ってもらってなかったらよ、多分、今だに安い仕事しかできねぇチンピラになってる筈だからよ〜。

ヤレと言われた事は、完璧にやるけどよ〜。

そん時も、腹は立つけどよ至急、軍団のやつら部屋に呼んで会議よ。
軍団のやつらは、え!ここのホテルでずっと暮らせるんすか!とか言ってたけどよ〜。

そんなわけねぇだろ!
呑気なやつらだぜ。どんな時もポジティブなところが、可愛いやつらだけどよ。

で、ひと晩中、軍団のやつらと会議してよ。

そのウェイトレスの女を護衛する為に、近くの安いホテルの屋上の確保や、近隣のビルの一角の確保や、もしもの時の逃げ道の確認や、諸々やってよ〜。

次の日から、ラブリッツホテルの1階のカフェに朝から通ってよ、そのウェイトレスの女を見張ってたのよ。

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